Phantom 4シリーズのmicroSDカードの選び方とおすすめを徹底解説

Phantom 4シリーズのmicroSDカードの選び方とおすすめを徹底解説

Phantom 4シリーズのmicroSDカードを購入する際「安くて容量の大きいものを買えばいい」と思ってはいませんか?

容量だけを重視してmicroSDカードを購入しても、カードが読み込めなかったり、保存された動画がカクカクしていたりという問題が発生し、再購入することになります

本記事では、このような問題が起きないおすすめmicroSDカードを解説していきます。
合わせて、microSDカードの表記の意味選び方についても解説していきます。

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おすすめのmicroSDカード

ドローンは最大飛行時間が決まっているため、1フライトで撮影できる最大データ量を求めることができます。

Phantom 4の最大フライト時間は30分です。
仮に最高クオリティの映像を30分間撮影し続けた場合、約13.5GBの容量が必要です。

3回分のフライトを撮影しても40.5GBの容量しか必要とせず、64GBのmicroSDカードで十分と言えます。

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ちなみに、microSDカードホルダーがあると保管や持ち運びに便利です。

最大記録容量

最大記録容量とは、microSDカードに記録(保存)できる最大データ量のことです。
上記画像では、microSDカードの記録容量は2ヶ所から確認できます。

まずは、左側の大きな数字です。
左側に『64GB』と記載があるため、最大記録容量64GBのmicroSDカードであることが分かります。

また、右側に『micro SDXC』の記載を確認できます。
これは記録容量の規格で、他にも『micro SD』『micro SDHC』と種類があります。

それぞれの表記の意味は以下の通りで、これは最大記録容量の規格を示しています。

表記の内容 表記の意味
micro SD 最大保存容量:〜 2GB
micro SDHC 最大保存容量:4GB 〜 32GB
micro SDXC 最大保存容量:64GB 〜 2TB

Phantom 4では、64GB未満のmicroSDカードが推奨されているため、micro SDHC』『micro SDXCの規格を選ぶことになります。

転送速度

転送速度とは、データをあちこちに移す速さのことを言います。
この速さが遅い場合、動画がカクついたり、低画質になったり、写真を撮ってから次の写真を撮るまでに時間が掛かります。

microSDカードのデータの転送速度は、上記の3つの場所から確認できます。

UHSスピードクラスについて

まずは、右側にあるUの形の中の数字です。
これは『UHSスピードクラス』が『3』という意味になります。

UHSスピードクラスとは、UHS(ウルトラハイスピード)と呼ばれるSDカードの転送速度の規格です。現在UHSスピードクラスには、以下の2種類があります。

表記の内容 表記の意味
U1 最低転送速度 10 MB/s
U3 最低転送速度 30 MB/s

この2つにどれくらい違いがあるの?と思う方も多いかと思います。こちらの動画をご覧ください。

スピードクラス1(左側)が16枚の写真を撮影して保存している間に、スピードクラス3(右側)は30枚の写真を保存しています。これが動画の場合、スピードクラス1は転送速度が足りず、高画質で撮影した映像はカクつく、低画質になるという結果になります。

Phantom 4は、UHSスピードクラス1以上を推奨していますので、『U1』『U3』のどちらでも大丈夫ですが、安定した撮影をしたい場合は『U3』を選びましょう。

ちなみに、以下画像のように、○の中に数字(2/4/6/10)が表記されているmicroSDカードもあります。

これは古い規格のスピードクラスになります。かろうじて⑩だけはPhantom 4の性能に足りています。

表記の内容 表記の意味
最低転送速度 2 MB/s
最低転送速度 4 MB/s
最低転送速度 6 MB/s
最低転送速度 10 MB/s

ビデオスピードクラスについて

ビデオスピードクラスとは、SDカードの規格を決めているSDアソシエーションの方針で新たにできたスピードクラスです。
今後、『UHS』からこちらに切り替わっていく予定ですが、現状では混在しており、『UHS』と『ビデオスピードクラス』が併記されていたり、片方だけしか表記がない場合もあります。

上記画像の左側の上には、『V30』という記載があります。これは最低転送速度30MB/sという意味です。

つまり、『UHSスピードクラス3(U3)』と同じ意味になります。

ビデオスピードクラスには、以下の5つの規格があります。

表記の内容 表記の意味
V6 最低転送速度 6 MB/s
V10 最低転送速度 10 MB/s
V30 最低転送速度 30 MB/s
V60 最低転送速度 60 MB/s
V90 最低転送速度 90 MB/s

ビデオスピードクラスは、数字が大きければ大きいほど、転送速度が速くなり、安定した撮影ができるようになります。

Phantom 4では、V10以上の規格が推奨されています

UHS-Ⅰ/Ⅱ/Ⅲについて

ビデオスピードクラスの下にある『Ⅰ』『Ⅱ』『Ⅲ』の表記は、UHS規格対応を表しています。
UHS規格とは、Ultra High Speed(ウルトラハイスピード)の略で、転送規格の1つです。

UHSの表記の内容と意味は以下の通りです。

表記の内容 表記の意味
UHS-Ⅰ 最大転送速度 104 MB/s(832Mbps)
UHS-Ⅱ 最大転送速度 312 MB/s(2496Mbps)
UHS-Ⅲ 最大転送速度 624 MB/s(4992Mbps)

microSDカードの見た目も異なり、『Ⅰ』は裏側の端子が1列、『Ⅱ』は端子が2列になっています。
最近では『Ⅲ』も出てきましたが、まだ『Ⅱ』でさえ一般市場にはあまり出回っていません。

アプリケーションパフォーマンスクラス(A1/A2)

アプリケーションパフォーマンスクラスとは、SDカード上のデータ編集などを含むアプリケーションを快適に利用するための規格です。

現在アプリケーションパフォーマンスクラスには、『A1』と『A2』の2種類があり、『A2』が新しい規格になります。

ランダムリード最低処理速度 ランダムライト最低処理速度
A1 1500 IOPS 500 IOPS
A2 4000 IOPS 2000 IOPS

記憶装置(microSDカード)が記憶媒体(ドローン)にアクセスする際に、不連続に様々な位置からデータの読み書きをしていきます。この読み込みを『ランダムリード』、書き込みを『ランダムライト』と言います。

Phantom 4においてはどちらも推奨されていますが、DJIドローンのアプリは日々進化を続けているため、ランクの高い『A2』の規格のmicroSDカードが望ましいです。

microSDカードの選び方

ここまでmicroSDカードの表記の意味を解説してきました。
つまり、ドローンのmicroSDカードで重要なポイントは、『書き込み速度』になります。

ドローンで撮影している映像は、データとしてmicroSDカードに転送されていきます。
しかし、そのデータ量に対してmicroSDカードの書き込み速度が足りない場合、撮影が自動で停止したり、動画にカクつきが生じます。

Phantom 4は動画解像度4K 30p/最大ビットレート60Mbpsとなっています。
つまり、1秒間に60メガビットのデータ量を転送しています。

これを8で割って(8bit = 1バイト)バイトに換算すると、7.5MB/s = 1秒間に7.5メガバイトのデータ転送速度です。
仮にPhantom 4で30分(最大飛行時間)連続で動画撮影をした場合、約13.5GBGBの容量が必要になります。

60 Mbps × 1,800 秒(30分)= 108,000 Mbps
108,000 Mbps ÷8(バイト換算)=13,500 MB/s

以上、Phantom 4のおすすめmicroSDカード、表記の意味、選び方などについて解説してきました。

DJIが推奨している機体にあった容量のmicroSDカードを購入して、ドローンでの撮影を楽しんでください。

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