雨の日も飛ばせる防水ドローン『PowerEgg X』レビュー(撮影映像あり)

雨の日も飛ばせる防水ドローン『PowerEgg X』レビュー(撮影映像あり)

先日発売された、雨の日でも飛ばせる防水ドローンPowerEgg X
ドローンだけでなくハンディカメラとして使用できる他、カメラスタンドにも取り付け可能な高性能ドローンです。

本記事では、この『PowerEgg X』をレビューします。
通常版(エクスプローラー版)とウィザード版の違い、3つのモード(ドローンモード、ハンドヘルドモード、AIカメラモード)の性能、DJIドローンと比較してどうなのか?を解説します。

実際に飛ばしてみた写真や動画も掲載しています。こんな方にオススメです。

  • 防水ドローンの購入を検討されている方
  • 『PowerEgg X』の購入を検討されている方
  • 防水ドローンや『PowerEgg X』の性能に興味のある方

PowerEgg X エクスプローラー版 99,900円

PowerEgg X ウィザード版 146,900円
※ウィザード版にのみ、防水関連アクセサリーが付属してきます。

防水ドローン『PowerEgg X』とは?

『PowerEgg X』は、PowerVision社から発売された卵型ドローン『PowerEgg』の後続機になります。

前作同様『PowerEgg X』も卵型をしており、今回はドローンだけでなくハンディカメラとして使用できる他、カメラスタンドにも取り付け可能です。

また、防水アクセサリーも販売されており、それを取り付けることで雨の日でも飛ばせる防水ドローンとなります。

『PowerEgg X』の基本性能は以下の通りです。

本体サイズ 165×100×100(mm)
※プロペラ収納時
本体重量 862 g
※カメラ時は522g
最大飛行時間 30分
※カメラは3時間30分
最大飛行速度 18 m/s
最大伝送距離 6,000 m
センサー 1/2.8 インチCMOS
有効画素数 1,200万以上
レンズ FOV:78.4°
35mm判換算焦点距離:27mm
絞り:f/1.8
撮影範囲:1m 〜∞
ISO感度 動画:100 – 3200
写真:100 – 6400
シャッター速度 8 – 1/8000 s
静止画 サイズ:4000×3000
シングルショット
連写:3/5/7 枚
AEB:3/5 枚 @0.7EV ステップ幅
インターバル(間隔:3/5/7/10/15/30/60秒)
フォーマット:JPEG/RAW
動画 4K:3840×2160 24/25/30/48/50/60p
FHD: 1920×1080 24/25/30/48/50/60/120p
HD:1280×720 24/25/30/48/50/60/120/240p
最大ビットレート 75 Mbps
フォーマット:MP4 / MOV
内蔵メモリ 6G

『エクスプローラー版』と『ウィザード版』の違い

『PowerEgg X』は、『エクスプローラー版』と『ウィザード版』が発売されています。
この2つは同梱物に差があり、『ウィザード版』には防水アクセサリー等が付属します(写真右側の箱)。

それぞれの梱包物の内容は以下の通りです。
(※カメラスタンド・三脚は付属しません。)

エクスプローラー版 ウィザード版
99,000円 146,900円
PowerEgg本体 PowerEgg本体
本体ケース 本体ケース
カメラリストバンド カメラリストバンド
インテリジェントバッテリー インテリジェントバッテリー ×2
プロペラアーム プロペラアーム
予備プロペラ×1セット 予備プロペラ×3セット
送信機 送信機
アームケース
防水カバー
フロート

特に防水カバーの存在は大きく、これがあることで『PowerEgg X』は雨の日も飛ばすことができます。

防水カバーがなければ、『PowerEgg X』は雨の日にフライトできません。
『PowerEgg X』を買うのであれば、防水カバーが付属する『ウィザード版』を購入するようにしましょう。

PowerEgg X ウィザード版 146,900円

初期設定の方法と注意点

『PowerEgg X』が届いたら、まずは梱包物の不足や破損を確認してください。

問題がなければ、『バッテリー』と『送信機』の充電をしていきましょう。
どちらも1時間〜1時間30分の充電時間が必要になります。

万が一届いた商品に問題があれば、購入された店舗またはサポートセンターにお問い合わせください。
日本 PowerVision サポートセンター |公式ホームページ

専用アプリ『Vision+ 2』のダウンロードと初期設定

『PowerEgg X』の充電をしたら、専用アプリ『Vision+ 2』のダウンロードをします。

Vision+ 2 |ダウンロード
※IOSの場合、『V2.0.0』『iOS 8.0以上』が必要になります。
※Androidの場合、『V2.0.3』『Android 5.0以上』が必要になります。

アプリを起動すると、最初はアカウント作成が始まります。
メールを登録、届いたメールの認証コードを入力し、アカウントを作成しましょう。

アカウントを作成すると、アプリのトップ画面にきます。
ここで『PowerEgg X』を選び、『ドローンモード』を選び、『機体に接続』を選んでいきます。
※ドローンではなくカメラとして使用する場合、『AIカメラモード』を選びます。

あとはアプリの指示に従って、ドローンと送信機のペアリングをしていきます。
そして、デバイスにアクセスを選択すれば、『PowerEgg X』を飛ばすことができます。
※防水アクセサリーを付けている場合、『防水モード』を選択してください。

ドローンの時、カメラの時、防水モードの時と、とても分かり易く使用できるアプリとなっています。

microSDカードは必要?

『PowerEgg X』には、6Gの内部メモリが搭載されています。
しかし、ドローンで撮影したことがある方は分かるかと思いますが、この容量はすぐに超えてしまいます。

そのため、別途microSDカードが必要です。
ユーザーマニュアルによると、最大容量は128Gまで、スピードクラス『10』か『UHS-3』が推奨されています。

安くて品質のいいおすすめのmicroSDカードは『SanDisk Extreme』です。
4K映像を撮影することからも、スピードクラスは『UHS-3』が理想でしょう。

SanDisk Extreme 64GB(※UHSスピードクラス3)1,630円(Amazon価格)

因みに、『PowerEgg X』のmicroSDカードの挿入口は、バッテリーの下にあります。
microSDカードの表を上にして、挿入しましょう。

ドローンモードのレビュー

『PowerEgg X』はDJIドローン同様、いくつかの撮影モードがあります。

撮影モードには『フォローミー』機能も搭載されており、被写体を自動で追跡、撮影をしてくれます。
その他にも、以下の撮影モードがあります。

また、『PowerEgg X』は世界初のドローンでの録音機能を搭載しています。

『PowerEgg X』は独自のSyncVoice音声画像合成技術を搭載しており、スマートフォンのマイクで録音した音声とドローンの映像を合成し、映像と音声の同期を実現します。

雨天時の撮影映像

『PowerEgg X』は防水カバーを装着することで、雨天時にもフライトや撮影ができます。

実際に、霧の濃い雨の日に飛ばしてみました。

『PowerEgg X』のカメラで撮影した映像がこちらです。
周囲の霧は濃く、動くだけで機体に水滴がついてしまう状態です。

この環境の中、ドローンで撮影した映像がこちらです。

映像を見ていただければ分かりますが、防水カバーに多少の雨の滴が写ります。
また、ドローンのプロペラ音や風の音が聞こえますが、これは編集により追加した音声ではありません。

防水カバーを使用しての撮影は、雨が降りそうな日の場合、水滴込みでの雨の日の映像を撮影したい場合にオススメです。

水面からの離着陸

『PowerEgg X』は、防水カバー、フロートを装着することで、水面から離着陸ができます。

実際に水面から離着陸した様子を撮影した映像がこちらになります。

水面から離着陸するドローン側の映像はこちらになります。

ただし、『PowerEgg X』は完全な防水ドローンではありません。
水没したら故障しますので、十分にお気をつけください。

ハンドヘルドモード(ハンディカメラ)のレビュー

ハンドヘルドモード(ハンディカメラ)では、『PowerEgg X』をハンディカメラとして使用できます。

ただし、どんな映像を撮影できているのか?を確認するためには、スマートフォンの画面を見る必要があります。
そのため、プロモーションビデオのように『PowerEgg X』だけを持って撮影するのは無理でしょう。

現実的には、ハンディカメラを持つ手にスマートフォンを固定させる、以下の写真のような状態になります。

スマートフォンを上手く『PowerEgg X』に固定する方法があれば、もっと便利になります。
※因みに、今回はiPhone用の三脚を利用しました。

iPhone用三脚 1,699円

実際にハンドヘルドモードで撮影した映像がこちらになります。

AIカメラモードのレビュー

『PowerEgg X』に三脚を付けることで、AIカメラモードとして使用できます。
※三脚は付属してこないため、別途購入が必要です。

AIカメラモードでは、『PowerEgg X』がジェスチャーによる自動撮影を行ってくれます。

もちろん、カメラスタンドに固定したカメラとしても普通に撮影ができます。
実際に三脚を取り付けた状態がこちらになります。

また、実際にAIカメラモードで撮影した朝日の映像がこちらです。

三脚は非常に安価な値段でも販売されております。
『PowerEgg X』を固定カメラとして利用したい方は、こちらがオススメです。

アマゾン三脚部門 年間売上1位 1,800円

『PowerEgg X』は買い?DJIドローンと比較

『PowerEgg X』は買いなのか?同じ価格帯にあるDJIドローン『Mavic Air』と比較してみましょう。

PowerEgg X Mavic Air
写真
本体価格 99,000円 84,700円
重量 862 g 430 g
最大飛行時間 30分 16分
最大伝送距離 6 km 2 Km
静止画 1,200万画素 1,200万画素
動画 4K 60fps 4K 30fps
最大ビットレート 75 Mbps 100 Mbps
ジンバル 3軸 3軸
障害物センサー 前方・下方 前方・下方・後方
備考 ハンディカメラモードあり
防水アクセサリーあり
1年間無料保険あり

比較してみても分かりますが、『PowerEgg X』の性能は同価格帯のDJIドローンよりも優れています。
そして何より、雨の日でも撮影できるという最大の強みは、他のどのドローンと比較しても勝っている唯一無二の性能と言えるでしょう。

以上、『PowerEgg X』をレビューしてきました。

雨の日に撮影をすることが必要な人にとって、『PowerEgg X』は唯一無二のドローンといっていいでしょう。
普通のドローンでは撮れない景色、水際を攻めた映像を撮影したい方は、是非とも『PowerEgg X』を手に取ってみましょう。

『PowerEgg X』を購入する際は、防水アクセサリーが付属するウィザード版を推奨いたします。
PowerEgg X ウィザード版 146,900円

また、実際に『PowerEgg X』を使ってみて疑問に思ったことをPowerVision サポートセンターに質問してみました。
サポートセンターからは非常に丁寧にお答えしていただきました。

そのQ&Aの内容を以下に掲載いたします。
『PowerEgg X』はこれからもアップデートを繰り返し、進化していくようです。

『PowerEgg X』Q&Aコーナー

Q:プロペラのモーターはむき出しですが、本当に雨天時は大丈夫ですか?

使用後、しっかりと乾燥させて保存すれば問題ありません。
また、防水カバー使用時のドローンは、防水等級IPX6となります。

この回答について調べました。防水等級のレベルと内容は、以下をご覧ください。

防水等級 防水レベルの内容
IPX0 無保護状態
IPX1 鉛直落下する水滴の影響がない
IPX2 15度以内の傾斜状態でも、鉛直落下する水滴の影響がない
IPX3 散水に対して影響を受けない
IPX4 水の飛沫に対して影響を受けない
IPX5 噴流に対して影響を受けない
IPX6 暴噴流に対して影響を受けない ←PowerEgg Xはここに該当
IPX7 水に浸しても影響がない
IPX8 潜水状態でも影響がない

Q:コントローラーは防水仕様ですか?

『PowerEgg X』のコントローラーは防滴仕様です。

ただし、USBポートに水が入ると故障する可能性がございます。

Q:雨天時の撮影中、防水カバーに水滴が付き、またカメラの曇りもありました。

防水カバーを使用すると廃熱により外部との気温差によって内部が曇る可能性がございます。

それを防止するためにはスイミングゴーグル用の曇り防止スプレーをご使用ください。
詳しい使用法に関しましては、スプレーの説明書をご覧ください。

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Q:フォローミーを使用の際、被写体を見失うケースがありました。

フォロー中の被写体が小さ過ぎたり、速く動いてる場合は、見失う可能性があります。

AIの学習を通して継続的に精度を向上させる予定ではありますが、ある程度の限界はあります。

Q:ハンドヘルドモード時、スマートフォン取り付けるアクセサリーは販売していますか?

現在のところ、スマートフォンを本体に取り付けるパーツは販売しておりません。
お客様からスマートフォンを付けられるようにして欲しいというご要望は、本社に反映させていただきます。

販売していないとのことなので、なんらかの固定するアクセサリーの購入が必要でしょう。
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Q:AIカメラモードの三脚は販売されていますか?

三脚の販売は予定しております。
しかし、中国におけるコロナウイルス対策のため、業務に支障が出ており、日程に影響が出ております。

つまり現状では、三脚の販売を待つか、別途代替品の使用が必要になります。
アマゾン三脚部門 年間売上1位 1,800円

Q:ジェスチャー操作が反応しない場面がありました。

ジェスチャー操作の対応距離は、0.5~10m以内です。
また、最適距離は4~6mの範囲となっております。

逆光時や背景の色と肌の色が近い場合、ジェスチャー操作機能が反応しない場合があります。
精度の向上関しては継続的に取り込んでおります。

Q:撮影映像を内部ストレージに保存した場合、保存されないことがありました。

録画が保存されない事がある問題については把握しております。
大変申し訳ございませんでした。近日中に修正予定です。

いずれにしてもmicroSDカードが必要になりますので、同時購入を推奨いたします。
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Q:予備バッテリー、その他アクセサリーの購入方法は?

今後、予備パーツ等は販売する予定です。

ドローン・関連部品に破損や消耗が見られる場合、弊社カスタマーサポートまでご連絡ください。

https://support.jp.powervision.me/

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