2026年10月29日、Terra Drone株式会社(本社:東京都渋谷区、代表取締役:徳重 徹、以下:テラドローン)は、子会社でベルギーに拠点を置くUTM(無人航空機運航管理)プロバイダーUnifly NV(以下:ユニフライ)が、ドミニカ共和国のドローン運航管理基盤構築プロジェクトにおいて、技術パートナーに選定されたことを発表しました。
本プロジェクトは、同国の民間航空当局であり航空航法サービスも提供するInstituto Dominicano de Aviación Civil(以下:IDAC)が推進する、全国規模のドローン運航管理基盤整備に向けた初期導入です。第一段階では、主要国際空港であるラス・アメリカス国際空港およびプンタカナ国際空港を対象に、ドローンの飛行許可管理を担うUTMとリアルタイムの検知・監視を担う外部システムを連携させる基盤を構築します。

背景
中南米では、農業、物流、インフラ点検、セキュリティ対策などの領域にドローンの産業利用が拡大しています。Grand View Researchによると、中南米の商用UAV市場は2023年の約9.2億米ドルから2030年には約35.1億米ドルへ、約3.8倍に拡大する見通しで、2024年から2030年の年平均成長率は21.0%と予測されています。
ドローンの利用拡大に伴い、多数の機体を安全かつ効率的に管理するUTMの重要性も高まっています。PwCは、世界のドローン運航回数が2024年の約1,500万回から2029年には約2,800万回へ拡大すると予測しています。
ドローンの運航数が増えるほど、従来の人手を中心とした飛行許可・空域管理では対応が難しくなり、飛行申請・承認からリアルタイム監視までをデジタルで一元管理する基盤が必要となります。ドローン運航の増加に伴い、飛行許可管理の自動化が重要になります。
今回対象となるプンタカナ国際空港では、2025年の旅客数が1,100万人を超え、航空機の年間運航回数も前年比15.6%増の35,092回に達しています。
こうした有人航空機の交通量が多い空港周辺でドローン利用を拡大するには、有人航空機との安全な空域共有に加え、許可されたドローンと未承認のドローンをリアルタイムで把握する仕組みが求められます。
ドミニカ共和国でも、空港周辺で未把握のドローンが確認され、空港運用に影響した事例があることから、IDACは飛行許可管理と検知・監視を組み合わせた運航管理基盤の整備を進めています。
プロジェクト概要
ユニフライのUTMプラットフォームで管理する承認済みの飛行計画と、外部のドローン検知システムが取得する実際の飛行情報を連携・照合することで、空港周辺を飛行するドローンの位置情報をリアルタイムで把握するとともに、未承認ドローンの飛行許可の有無を識別できる環境を構築します。
第一段階では、国内最大の空港であるプンタカナ国際空港およびラス・アメリカス国際空港の2空港を対象に導入し、将来的にはドミニカ共和国全土へのUTM展開を目指します。
ユニフライの初期契約額は、初期導入およびライセンスを含む630,000ユーロ(約1億1,069万円)です。国家レベルのUTMは、初期導入後も、運用状況や対象空域の拡大、機能追加、継続的なライセンス提供などの対応が必要となるため、システム切り替えのハードルが高く、中長期的な事業機会につながると考えております。
今後の展望
今後、有事だけではなく平時であっても重要インフラの保安のためのUTMの活用はきわめて重要となります。中南米においては、商用UAV市場およびドローン飛行数の拡大が顕著であり、安全な空域利用を支えるUTMの重要性が今後さらに高まると見込まれます。
ユニフライは、本プロジェクトを中南米市場への本格展開の第一歩と位置付け、まずはラス・アメリカス国際空港およびプンタカナ国際空港で運用実績を構築し、その成果を踏まえてドミニカ共和国全土への展開を目指します。
さらに、本プロジェクトで得られる運用実績と知見を中南米・カリブ海地域における新たな実績とし、同様にドローン利用の拡大と空域管理の高度化を進める各国の航空当局および航空航法サービスプロバイダーへの提案に活かし、同地域での事業拡大を目指します。
ユニフライはこれまで、カナダ、ベルギー、スペイン、マレーシア(導入中)など、世界各国の航空当局や航空航法サービスプロバイダー向けにUTMプラットフォームを提供してきました。
テラドローングループは、世界各国で拡大するドローン利用を支える「空のデジタルインフラ」としてUTMの導入を推進し、グローバルでの事業拡大を進めます。





