松浦市やエアロネクスト等、ドローンを含む次世代高度技術の活用による地方創生に向けた協定締結

松浦市やエアロネクスト等、ドローンを含む次世代高度技術の活用による地方創生に向けた協定締結

松浦市(市長:友田 吉泰)と、セイノーホールディングス株式会社(本社:岐阜県大垣市、代表取締役社長:田口 義隆、以下:セイノーHD)、株式会社エアロネクスト(本社:東京都渋谷区、代表取締役CEO:田路 圭輔、以下:エアロネクスト)、KDDIスマートドローン株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:博野 雅文、以下:KDDIスマートドローン)、株式会社電通九州(本社:福岡県福岡市、代表取締役社長執行役員:鈴木 亨、以下:電通九州)は、2024年2月27日に、ドローンを含む次世代高度技術の活用による地方創生に向けた連携協定を締結しました。

松浦市と、セイノーHD、エアロネクスト、エアロネクストの子会社である株式会社NEXT DELIVERY、KDDIスマートドローンは、2023年11月29日に、次世代高度技術の活用により新しい物流インフラの構築を目指した「離島におけるドローン配送」の実証実験を実施し、セイノーHDとエアロネクストが開発推進するドローン配送と陸上輸送を融合した新スマート物流(※1 )SkyHub®(※2)の社会実装の検討に向けて検討を進めていました。

※1 新スマート物流とは、物流業界が共通に抱える人手不足、環境・エネルギー問題、DX化対応、等の課題を、デジタルやテクノロジーを活用しながら解を探究し、人々の生活に欠かせない生活基盤である物流を将来にわたって持続可能にするための官民での取り組みです。ラストワンマイルの共同配送、陸送・空送のベストミックス、貨客混載、自動化技術、等々、業界内外の壁を越えたオープンパブリックプラットフォーム( O.P.P.)による共創で実現を目指しています。

※2 新スマート物流SkyHub®︎とは、エアロネクストとセイノーHDが共同で開発し展開する、既存の陸上輸送とドローン物流を繋ぎこみ、地上と空のインフラが接続されることで、いつでもどこでもモノが届く新スマート物流の仕組みです。ドローン配送が組み込まれた、オープンかつ標準化したプラットフォームで、ドローンデポ®︎を拠点に、車とドローンを配送手段として、SkyHub®︎TMSをベースに、SkyHub®︎Delivery(買物代行)、SkyHub®︎Eats(フードデリバリー)、SkyHub®Medical(医薬品配送)、異なる物流会社の荷物を一括して配送する共同配送など、地域の課題やニーズに合わせたサービスを展開、提供します。SkyHub®︎の導入は、無人化、無在庫化を促進し、ラストワンマイルの配送効率の改善という物流面でのメリットだけでなく、新たな物流インフラの導入であり、物流2024年問題に直面する物流業界において、物流改革という側面から人口減少、少子高齢化による労働者不足、特定過疎地の交通問題、医療問題、災害対策、物流弱者対策等、地域における社会課題の解決に貢献するとともに、住民の利便性や生活クオリティの向上による住民やコミュニティの満足度を引き上げることが可能になり、地域活性化を推進するうえでも有意義なものと言えます。

本協定は、その検討をさらに加速させ、相互の連携・協力により、ドローンをはじめとする次世代高度技術を活用した活動を推進し、地域発展に資する施策の推進を目的に締結するものです。

連携協定の概要

締結日:2024年2月27日

協定の内容:
ドローンをはじめとする次世代高度技術の活用により、以下の事項において連携・協定します。

  • 農業・観光・産業・経済の振興に関する事項
  • 地域雇用、人材教育、人材育成および産業基盤整備に関する事項
  • カーボンニュートラルと利便性が両立した持続可能な地域交通・物流の確保と住みやすい環境づくりに関する事項
  • 地域防災への貢献および新しい社会インフラの整備に関する事項
  • 地その他、全ての当事者間にて協議し必要と認める事項

取り組みの概要(予定):

松浦市は、長崎県の北東部に位置し、伊万里湾の沖合に浮かぶ、福島、鷹島、青島、黒島、飛島などの島々を含む海沿いの自然豊かな町です。島々においては陸路やフェリーでアクセスは可能だが、近隣には商業施設が無く、住民の多くは隣接する市街地(唐津市・伊万里市、松浦市)まで車で買い物に行くことが生活スタイルとなっており、高齢化に伴う買い物難民の課題を抱えています。また、フェリーを必要とする離島においては有事の際などに孤立してしまう可能性もあり、交通手段がない場合の物資輸送の課題もあります。

このような背景を受け、買い物難民問題や有事の際などの孤立問題の解決をすべく、まず物流が抱える課題をデジタル技術で解決し、並行して観光・産業・経済の振興・防災及び災害時の対応や人材育成についても取組みを具体化していくとのことです。

2月27日に実施された連携協定締結式において、代表五者が以下のとおりコメントしています。

<松浦市長 友田 吉泰のコメント>

「松浦市の最大の課題は人口減少対策です。最新の技術を活用しながら、この地域に応じた対応策をしっかり構築していくことが大切だと思っています。昨年11月に鷹島において実証実験を実施し、高齢化の進む離島や遠隔地においてもドローンを活用することで買い物支援などの課題解決につながるのではないかと思います。今後、市外に住む松浦市出身の方が松浦市に住むご両親や親族へECサイトなどから注文して物資を送ることができるよう、地元業者が受注しドローンを使って届けるシステムができれば「親孝行プロジェクト」として取り組むこともできます。本市の課題の解決につながり、様々な可能性を秘めているのがこの包括連携協定だと期待しています。松浦市において先進的に取り組むことが地域の皆さんにとっても松浦市民が住みたい住み続けたいまちになるのではないかと確信しています。」

<セイノーHD執行役員 河合 秀治のコメント>

セイノーHDは、幹線輸送の強みを活かしたラストワンマイル配送領域において、生活様式の変化や構造変化に対応すると共に、買い物弱者対策、生活困窮家庭対策等の社会課題解決型ラストワンマイルの構築を積極的に推進・拡大しております。松浦市においては、フェリーを必要とする有人離島の買い物難民問題や有事の際に孤立してしまう可能性もあり、フェーズフリーの概念から、平時から離島と内地を一つの地域として、陸、海、空が連動した新たな物流モデルの構築に向け、物流のみならず、交通各社と協力してヒト、モノの移動の効率化を図ります。さらに、ドローンを視野に入れたテクノロジーの実装で住民の皆様が持続的に安心して暮せる環境づくり、住民サービスの維持、向上を進めてまいります。

<エアロネクスト代表取締役CEO田路 圭輔のコメント>

松浦市と九州初の連携協定が締結できたことを嬉しく思います。昨年の11/29に松浦市でドローン配送の実証実験をおこない、この地域が高齢化に伴う買い物弱者の課題を抱えており、医療インフラの維持と有事の際などの離島の孤立問題など防災の観点からも物流ドローンが必要不可欠なインフラになっていくことが確認できました。連携協定に基づきこれらの課題を一つ一つをしっかり解決していきたいと思います。

<KDDIスマートドローン代表取締役社長 博野 雅文のコメント>

長崎県松浦市との包括連携協定を通じて、当社のドローン通信・運航管理技術が松浦市の地域生活に新たな価値をもたらすお手伝いができることを、大変光栄に思います。災害対応や物資輸送等、ドローンには様々な可能性があると考えております。松浦市の地域社会の発展に貢献し、住民の皆様の生活をより豊かで便利なものにするために、全力でサポートしてまいります。

<電通九州上席執行役員 稲富 太一のコメント>

私共、電通グループは、企業・地域社会が抱える課題と向き合い、統合的なソリューションをご提案し、新しい価値を創造する「成長パートナー」となることを目指しております。さらに事業課題の解決を通じ、その先にある社会貢献を目指す、「BtoBtoS」を経営方針として掲げました。
言い換えますと、想像はできるがまだ誰も見たことのない、未来にある社会的価値を見出し、それを現実のものとし、社会に貢献したいと思います。今回の新スマート物流事業がまさにそのものだと思います。これからの地域活性化に必要なことは、共創と協働と言われており、多種多様のパートナーの皆様とともに、当社グループの最大の財産である人財を活かし、よりよい社会を目指し、自律的に志とクリエイティビティをもってこのプロジェクトに取り組むことをお約束します。

この連携協定により、五者が相互に連携、協力し、市の課題や市民のニーズに沿って、ドローンを含む次世代高度技術の活用により、松浦市における地域の課題解決と地方創生に寄与していくとのことです。

出典:株式会社エアロネクスト

ニュースの最新記事