Autel Robotics、「EVO II Dual」が「Made in the USA」であることを発表

Autel Robotics、「EVO II Dual」が「Made in the USA」であることを発表

2020年9月3日、中国のドローンメーカーAutel Roboticsは、同社の販売するドローン「EVO II Dual」がアメリカ産(Made in the USA)であることを発表しました。

なぜ、わざわざアメリカ産を謳うのかというと、背景には中国製ドローンへのセキュリティ懸念があります。ファーウェイ問題から始まったセキュリティへの疑念は、昨年7月にはドローンにも広がりました。この時に標的となったのが、ドローン市場をリードするDJIのドローンです。結局、アメリカ政府はDJIドローンに問題はないとし、使用を続投しました。

しかし、この疑念は完全に脱ぎ去ったわけではありません。最近では、フランスのドローンメーカーParrot(パロット)が、同社の販売するドローンに「USA」の文字を入れ、完全アメリカ製造していることを強調しました。

現在、ドローンの販売はアメリカ産を強調することで、顧客に安心感を与えるマーケティングが行われているのです。特に中国メーカーに関しては、トランプ政権の反中国感情の高まりを受け、安心感を証明することは重要となっています。

Autel RoboticsのCEOであるGary DeLuca(ゲイリー・デルーカ)氏は、今回の発表に関して次のように述べています。

「私たちは、顧客のニーズに対応した製品の製造販売を行っています。アメリカ国内で完全製造しているEVOⅡ Dualは、セキュリティに問題はなく、米国内の様々な現場で労働力の選択肢のひとつとしてご利用いただけます。」

Autel Roboticsの「EVO II」シリーズには、一般消費者向けバージョン「EVO II」「EVO II Pro」、産業向けバージョン「EVO II Dual」があります。

今回、アメリカ産を謳った「EVO II Dual」は、産業用ドローンとして優れた性能を誇っています。最大飛行時間は38分、FLIRのサーマルカメラ「Boson」を搭載しており、8K映像を撮影できます。

「EVO II Dual」は、機体は中国製、カメラはアメリカのFLIR製、日本のソニー製であり、最終的な組み立てはワシントン州にて、アメリカ人労働者によって行われています。

Autel Roboticsとしては、なんとしても「EVO II Dual」をアメリカ市場に根付かせたいようです。

出典元:Autel Robotics公式ホームページ

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