2022年6月8日、社会インフラDXのリーディングカンパニーである株式会社センシンロボティクス（本社：東京都渋谷区、代表取締役社長：北村卓也、以下：センシンロボティクス）は、送電設備点検アプリケーション「POWER GRID Check（パワーグリッド チェック）」の提供を開始したことを発表しました。

「POWER GRID Check」は、架空送電設備の保守業務における、ドローンを活用した送電設備点検アプリケーションです。

鉄塔（支持物・がいし）と送電線（架空地線・電力線）を一括で自動点検できることが特徴です。ドローンと設備の間の安全な離隔距離を確保*したうえで、自動航行により均一したデータ取得を行い、ドローンに関する特別な知識を持たない作業員でも簡単に送電線点検業務を実施することが可能です。

市場に流通している一般的なドローンを使用するため、ハードウェアに依存しない運用が可能です。

送電設備のメンテナンス業務においては、定期的に作業員が鉄塔に昇って点検を行い、設備の健全性を確認していますが、工具を持って高所まで昇るために作業員の負担が大きく、また人手や時間を要しており、ドローン活用が期待されています。

また、手動飛行によるドローン活用になると、誤操作による設備損傷や公衆保安上のリスク、ドローン操作者の技量に依存した運用になることから、一部業務・一部事業所でしか活用が進まないケースがありました。

「POWER GRID Check」を活用することで、自動航行によるスキルセットの平準化を確立することができ、ドローン操縦の技量に依存しない運用をすることが可能になります。また、設備情報を基に、飛行禁止エリアが自動作成されるため、誤動作による設備損傷のリスクをなくすことができます。

これまでの昇塔点検にかけていた作業人数が、「POWER GRID Check」を活用した点検に置き換えることにより、点検者数を減少することができるのと、点検基数の日進量が増え、コスト削減効果が期待されます。

「POWER GRID Check」は、中部電力パワーグリッド株式会社との共同研究にて開発した技術を取り入れ、センシンロボティクス「SENSYN CORE」をベースとし構築しています。

今後定期的にバージョンアップを行い、設備の適用範囲拡大、高度技術による更なる点検業務の高度化を実現するべく、開発を推進していきます。近日中には、データ管理機能を追加し、データの共有化と解析業務の更なる効率化を目指します。

出典：株式会社センシンロボティクス「センシンロボティクス、送電設備点検アプリケーション 『POWER GRID Check』提供を開始」