2021年1月14日のロイターの報道によると、ドローンメーカーDJIは自動車の自動運転技術をはじめ、他の分野に進出する可能性があるとのことです。少なくとも自動運転技術に関しては、すでにエンジニアリングチームが存在しています。
中国の深センに本拠を置くDJIは、オートエレクトロニクス、自動運転、車載ソフトウェアのエンジニアを採用しており、ウェブサイトには求人情報を掲載しています。
また、DJIの社員はロイターの記者に対して、自動運転車のLIDARセンサー、自動運転機能のパッケージソリューションなどのドライバー支援技術の販売を計画していると語っています。
詳細についての情報公開はまだありませんが、自動車運転技術に取り組んでいることは間違いないようです。
2020年、DJIとの関係を持つスタートアップ企業Livoxは、ラスベガスで開催されたコンシューマーエレクトロニクスショーで自動運転車用の2つのLIDARセンサーを公開しました。
そして、中国の電気自動車メーカーXpengは、自動運転機能にLivoxのLIDARテクノロジーを使用すると発表しました。このLIDARテクノロジーを搭載した電気自動車は、間もなく販売を開始する予定です。
間接的ではありますが、すでにDJIの培ったハードウェアおよびソフトウェア技術は自動車業界に関与しているようです。このDJIの自動車業界に対する動向は、他のハードウェア、ソフトウェア会社に影響を与えています。通信機器やスマートフォンを製造するHuawei Technologiesは、自動車ビジネスユニットを立ち上げ、センサーを開発しています。また、自動運転とスマートカー技術に取り組んできたBaiduは、Geelyと提携して独自の車を製造しています。
コンサルタント会社のDrone Analystによると、DJIは一般消費者向けドローンの市場シェアを69%占めています。また、調査会社のフロスト&サリバンによると、昨年の市場価値は84億ドルになるようです。
今後、DJIのドローン・カメラ製品以外の技術にも注目です。