テラドローングループ、欧州の山火事監視・緊急対応市場に参入 イタリア・カラブリア州で「Drone-in-a-Box」の初受注・実運用を開始 ~規制対応から運用設計・認可取得まで一気通貫で支援、欧州の公共安全分野への展開を加速~
2026年9月30日、Terra Drone株式会社(本社:東京都渋谷区、代表取締役:徳重 徹、以下:テラドローン)は、子会社のUniflyを通じて、欧州の山火事監視・緊急対応市場への事業展開を本格化することを発表しました。
第一弾として、本事業「Unifly Consulting」は、イタリア・カラブリア州において、イタリア民間航空当局ENACのGeneric Authorization「ITA-OAT-00174/000」を取得し、山火事の監視・緊急対応を目的とした「Drone-in-a-Box」の導入を支援し、州全域での実運用を開始しました。

背景
ドローンの活用は、測量や点検といった産業用途に加え、災害監視や緊急対応などの公共安全分野へ広がっています。なかでも、ドローンを専用拠点に常時待機させ、必要な際に遠隔から迅速に飛行させる「Drone-in-a-Box」は、人が現場へ到着する前に状況を把握できる仕組みとして、実運用が進み始めています。
「Drone-in-a-Box」は、専用ステーション(箱)がドローンの保管・自動充電・通信接続の役割を果たし、遠隔の管制センターからの指示によって「自動離着陸・ミッション遂行・帰還」のすべてを完全無人で完結させるシステムです。これにより、現地に操縦士を派遣することなく、1人のオペレーターが広範囲に点在する複数のドローンを同時に集中管理することが可能となります。
その先行市場の一つが、山火事被害が深刻化する欧州です。欧州委員会によると、EUでは山火事による不動産・インフラへの直接的な経済損失だけでも年間約25億ユーロ(約4,500億円)に上ると推計されています。2025年にはEU域内の山火事による焼失面積が約108万ヘクタールに達し、European Forest Fire Information System(EFFIS)の観測開始以来、過去最大を記録しました。2026年9月23日時点でも、すでに67万9,000ヘクタール以上が焼失しています(3)。欧州委員会は、気候変動に伴い欧州全域で火災につながる気象条件が悪化すると見込んでおり、特に南欧では極端な山火事リスクの上昇が大きいとしています。
山火事は、発生後20~30分程度で急速に延焼する場合もあり、早期検知と迅速な状況把握が被害拡大を防ぐうえで重要です。こうした中、自動離着陸や遠隔運用が可能な「Drone-in-a-Box」の活用が広がっています。
取り組み
今回、Unifly ConsultingはDron-eと連携し、イタリア・カラブリア州における山火事監視・緊急対応向け「Drone-in-a-Box」の導入を支援しました。本ドローンは、森林火災の早期検知・監視を担い、迅速な初動対応を支援するものです。実際の監視活動では、放火行為の特定から容疑者の現行犯逮捕に貢献したケースもあります。
このたびの取り組みは、現地(地上インフラや空域特性)の環境、運用、および規制上の条件を考慮に入れながら、オペレーターが複数の場所で同様の運用を安全に行えることを目的とし、単一のドローンモデル(UASプラットフォーム)をベースに構築されています。
州内の複数地域で運用できるよう、基地局を移設する際に現地条件を評価・検証できる運用フレームワークを構築し、あわせて、運用手順、安全管理、役割分担、関係当局との調整を実施しました。
その結果、イタリア民間航空当局ENACからGeneric Authorization「ITA-OAT-00174/000」を取得し、州全域で「Drone-in-a-Box」を運用できる体制を構築しました。
なお、取得した認可の適用範囲はカラブリア州内に特化していますが、本取り組みで培ったノウハウは、欧州全域を含む異なる国や運用の背景にも適応させることが可能です。
Unifly Consultingの強み
「Drone-in-a-Box」を公共機関や企業の業務に導入するには、機体やシステムだけでなく、航空規制への対応、安全性評価、運用体制の構築が必要です。
Unifly Consultingは、欧州のUAS規制・安全分野における専門性を活かし、運用構想(ConOps)の策定、リスク評価、運用手順の設計、航空当局との認可調整、導入支援、人材育成までを一気通貫で提供します。
技術の導入にとどまらず、ドローンを実際の業務で継続運用できる状態まで支援できることが強みです。
今後の展望
テラドローングループは、本件を足掛かりに、欧州の地方自治体、消防機関、森林管理機関などへの展開を進めてまいります。
また、山火事監視に加え、災害対応や重要インフラ監視など、常時監視と迅速な初動対応が求められる公共安全分野への「Drone-in-a-Box」の活用拡大を目指します。
テラドローングループは、具体的に、以下の項目の推進を見込んでおります。
- 初期の航空リスクが高い複雑な環境での、安全なBVLOS(目視外飛行)運用の実現
- 森林・農村・居住地が密接に結びつく都市部や都市周辺部における運用サポート
- 複数機関が関与する緊急対応活動時における、状況把握の促進と他空域利用者との連携強化
テラドローングループは、Uniflyが有するUTM技術と、Unifly Consultingの規制・運用ノウハウを組み合わせ、ドローンの社会実装を支える事業基盤をグローバルに拡大します。





