2026年8月31日、Terra Drone株式会社(本社:東京都渋谷区、代表取締役:徳重 徹、以下:テラドローン)は、マレーシアを代表する防衛企業の一つであるDRB-HICOM Defence Technologies Sdn. Bhd.(以下:DEFTECH)と、防衛・安全保障分野における戦略的協業を開始することを発表しました。
DEFTECHは、マレーシア最大級のコングロマリットであるDRB-HICOMグループの中核防衛企業です。DRB-HICOMは、マレーシア国民車メーカーであるProton Holdingsの主要株主として知られ、自動車、防衛、航空宇宙、物流、金融分野において幅広い事業基盤を有しています。マレーシアにおける重工系企業であり、国策系の総合防衛プライムであり、民間企業ですが、マレーシア軍の装備国産化を担う中核企業です。
DEFTECHは、装甲車両、軍用物流車両、MRO、航空宇宙、無人システム、システムインテグレーションなどを手がけており、マレーシア陸軍向け8×8装輪装甲車「AV8 Gempita」などの主要防衛プログラムを担ってきた実績を有しています。

背景
世界の安全保障環境は大きく変化しています。SIPRIによれば、2024年の世界軍事支出は過去最高の2.72兆米ドルに達し、前年比9.4%増と大きく拡大しました。
各国では、防衛力強化に向けた投資が加速しており、ドローンやカウンターUAS(対ドローン)をはじめとする無人システムへの需要が急速に高まっています。
マレーシアは、マラッカ海峡および南シナ海南部に面するインド太平洋地域の要衝であり、海洋監視、沿岸警備、国境警備、重要インフラ防護、災害対応、ドローン脅威への対応など、安全保障分野におけるドローン活用の重要性が高まっています。
また、日本政府は同志国との安全保障協力を目的とした「政府安全保障能力強化支援(OSA:Official Security Assistance)」を拡充しています。マレーシアはOSA初年度から対象国となっており、FY2023にはマレーシア国軍向けに警戒監視用機材等を供与する4億円の案件が実施されました。さらにFY2025には、潜水作業支援船および停戦監視用機材を供与する31億円の案件が公表されるなど、日本とマレーシアの防衛協力は着実に深化しています。
本協業の概要
テラドローンは、DEFTECHとの協業を通じて、マレーシアをASEAN防衛市場への戦略的な展開拠点と位置付け、防衛用ドローンソリューションの展開を本格化します。
主な協業領域は以下の通りです。
- 海洋監視、沿岸警備、国境警備向けISRドローン
- 重要インフラ、軍事拠点、港湾・空港周辺の監視ソリューション
- ドローン脅威に対応するカウンターUAS関連ソリューション
- 迎撃ドローンを含む防衛用無人機ソリューション
- センサー、通信、地上管制、データ統合を含む運用環境の構築
- マレーシア軍・政府機関向けデモンストレーションの実施
- 導入後の教育、保守、運用支援体制の整備
本協業は、DEFTECHが有するマレーシア防衛市場での実績・顧客基盤・システムインテグレーション能力と、テラドローンの防衛用ドローン技術、運用ノウハウ、グローバルネットワークを組み合わせ、マレーシアおよびASEANにおける防衛・公共安全向け無人機ソリューションの展開を進めるものです。
今後の展望
今後は、マレーシアを起点に、タイ、フィリピン、インドネシアなどOSA対象国を含むASEAN各国への展開を視野に入れ、海洋監視、重要インフラ防護、国境警備、災害対応、ドローン脅威対応などの領域で、防衛・公共安全向け無人機ソリューションの事業拡大を目指します。
テラドローンは、防衛領域で培う迎撃ドローン、偵察ドローン、運用支援、UTM(無人航空機運航管理)の知見を活用し、ASEAN地域における安全保障課題に対応するソリューションの展開を進めます。