2025年10月25日、一般社団法人日本ドローンビジネスサポート協会(所在地:岡山県岡山市、代表理事:森本宏治)は、ドローンの自動飛行における通信品質を事前に検証する「上空電波測定サービス」の提供を開始したことを発表しました。
本サービスにより、レベル3/3.5飛行における安全性と信頼性の向上を実現します。
サービス開発の背景
近年、ドローンの活用領域が急速に拡大し、目視外飛行(レベル3/3.5)の実装が進んでいます。これらの長距離飛行では、従来の送信機による直接通信に代わり、上空でのLTE通信が不可欠となっています。
しかし、地上向けに最適化されたLTE基地局の電波は、上空では予測困難な挙動を示すことがあり、事前の電波環境調査なしに安全な飛行ルートを設計することは困難です。一般社団法人日本ドローンビジネスサポート協会は、2016年の設立以来培ってきたドローン運用の知見を活かし、この課題を解決する新サービスを開発しました。
「上空電波測定サービス」の特徴
本サービスは、実際にドローンを飛行させて上空のLTE電波強度を測定し、取得したデータを基に最適な自動飛行ルートの設計を支援します。
【対応キャリア】
- NTTドコモ
- KDDI(au)
- ソフトバンク
【測定項目】
■基本計測
- RSSI
■オプション計測
- TAC
- Cell ID
- EARFCN
- 周波数帯
- 帯域幅
- RSRP
- RSRQ
- SINR
【提供レポート】
測定結果は以下の3つの形式で可視化し、詳細な分析レポートと共に提供します。
2Dマップ:地図上に電波強度を色分け表示し、平面的な電波環境を一目で把握

3Dマップ:高度情報を含む立体的な電波強度分布を表示

統合マップ:2D図と横断面図を同時表示させることで飛行ルート全体を視覚的に把握

統合レポート:電波強度変化を詳細に分析

【価格・提供開始時期】
- サービス開始:2025年10月1日
- サービス料金:別途お見積り(測定エリア・範囲、オプション計測項目により変動)
- 対象エリア:全国
サービスの効果
- 安全性の向上:事前の電波環境把握により、通信途絶リスクを最小化
- 効率的なルート設計:電波強度データに基づく最適な飛行経路の選定が可能
- コスト削減:試行錯誤による飛行テストの削減
- 規制対応:レベル3/3.5飛行申請に必要な通信環境データの提供
今後の展開
一般社団法人日本ドローンビジネスサポート協会は、本サービスを通じて、物流、インフラ点検、災害対応など様々な分野でのドローン活用を支援します。また、5G通信への対応や、AIを活用した飛行ルート自動最適化機能の追加など、サービスの拡充を計画しています。