静岡県川根本町にて、災害時の孤立集落を想定したドローン配送の実証実験 – NEXT DELIVERY

静岡県川根本町にて、災害時の孤立集落を想定したドローン配送の実証実験 – NEXT DELIVERY

静岡県川根本町(町長:薗田 靖邦)と株式会社NEXT DELIVERY(本社:山梨県小菅村、代表取締役:田路 圭輔、以下:NEXT DELIVERY)は、2023年9月2日(土)と3日(日)の2日間にわたり災害時の孤立集落へのドローン配送を想定し実証実験を実施しました。

本実証実験は、株式会社NEXT DELIVERYが、川根本町孤立集落物資輸送実証業務委託に係る公募型プロポーザルとして採択され、実施するものです。

実証実験概要

背景と目的

川根本町は総人口6,014人(2023年7月現在)、静岡県の中央部に位置し、町域は大井川に沿った東西約23km、南北約40kmの南北に細長い形で、面積は496.72km²(県全体の6.4%)、このうちの約90%を森林が占めています。自然が占める割合が多く、町の中心地から離れた集落が散見され、高齢化に伴う買い物難民の課題を抱えています。また、有事の際に孤立してしまう可能性のある集落も多く、災害などで道路が遮断され交通手段がない場合の物資輸送の課題もあります。

このような背景を受け、買い物難民問題や有事の際の孤立問題の解決をすべく、住民の理解度向上、定期飛行に向けた課題の洗い出しを目的として実証実験を実施しました。

実施内容

メディア公開した9月2日は、防災祭りの中で出発式を開き、事業説明や実際のドローン配送のデモフライトを実施しました。デモフライトは、防災祭りの開催される役場本庁舎から河川敷(距離約800m、時間約3分)とキャンプ場(距離約550m、時間約2分)へ川根茶セット(重さ約2.1kg)をお届けする2フライトを実施しました。

9月3日には防災訓練の中で有事の際を想定し、有事の際に孤立被害が想定される2つの集落(尾呂久保地区(距離約3.7km、時間約10分)、壱町河内地区(距離約5.3km、時間約12分))で、非常食セット(重さ約1.7kg)をエアロネクストが開発をした物流専用ドローンAirTruck(※1)を用いて配送しました。

※1 物流専用ドローンAirTruckとは、次世代ドローンのテクノロジースタートアップ、株式会社エアロネクストがACSLと共同開発した日本発の量産型物流専用ドローンです。エアロネクスト独自の機体構造設計技術4D GRAVITY®(※2)により安定飛行を実現。荷物を機体の理想重心付近に最適配置し、荷物水平と上入れ下置きの機構で、物流に最適なユーザビリティ、一方向前進特化・長距離飛行に必要な空力特性を備えた物流用途に特化し開発した「より速く より遠く より安定した」物流専用機です。試作機は日本各地の実証実験で飛行し日本No.1の飛行実績を持ちます。

※2 機体構造設計技術4D GRAVITY®とは、飛行中の姿勢、状態、動作によらないモーターの回転数の均一化や機体の形状・構造に基づく揚力・抗力・機体重心のコントロールなどにより空力特性を最適化することで、安定性・効率性・機動性といった産業用ドローンの基本性能や物流専用ドローンの運搬性能を向上させるエアロネクストが開発した機体構造設計技術です。エアロネクストは、この技術を特許化し4D GRAVITY®特許ポートフォリオとして管理しています。4D GRAVITY®による基本性能の向上により産業用ドローンの新たな市場、用途での利活用の可能性も広がります。

以下写真は、ドローンで届いた荷物を確認する壱町河内地区にお住いの方々の様子です。

9月2日のドローン配送で川根茶セットを受け取ったキャンプ場管理人 浜谷様は、「災害時はもちろん平常時にも買い物支援など幅広く利用できればと期待したい」とコメントしています。

川根本町の未来のために、今後も地域実装に向けて推進していくとのことです。

出典:株式会社NEXT DELIVERY「川根本町で災害時の孤立集落へのドローン配送を想定した実証実験を実施

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