2021年5月26日、世界をリードする中国の自律型航空機(AAV)テクノロジープラットフォーム企業EHang Holdings Limited(以下:EHang)は、都市間の輸送を目的とする新たなエアタクシー「VT-30」を発表しました。
「VT-30」は、最大飛行時間100分、最大飛行距離300km、最大2人乗りのエアタクシーです。
製品開発に関しては、EHangはすでに「VT-30」の垂直離着陸などに成功しています。現在は製品の安全性と安定性を向上させるため、さまざまな環境条件下での飛行試験を実施中とのことです。
「VT-30」は特徴的な構造です。「VT-30」は流線型の胴体に2つの固定翼があり、尾部に結合された2本の棒は固定翼とくっついています。また、2本の棒を起点に合計8つのプロペラを搭載しており、これにより垂直離陸が可能です。
また、「VT-30」は同社の定める「green travel(グリーントラベル)」の原則を完全に準拠しています。「green travel」には、環境へ配慮している、低騒音であるなどの項目があり、同製品はそれら項目を満たしています。
EHangの創設者兼会長兼CEOのHuazhi Hu(ファージ・フー)氏は、新製品「VT-30」について次のように述べています。
「「VT-30」は、当社の代表するエアモビリティ「EHang216」でカバーできない長距離のフライトをカバーするための製品です。「EHang216」で軽量かつ合理的な構造をしていますが、長距離は得意ではありません。「VT-30」は長距離のニーズを満たす設計がされており、都市間の航空交通ネットワークを強力に補完します。」
EHangは、今後もAAVの安全性と安定性を継続的に向上さるため、様々な環境下や条件下でテストを実施して、AAVの開発を加速していくとのことです。
出典:EHang Holdings Limited「EHang Reveals Long-Range VT-30 AAV to Expand Regional Air Mobility Coverage」