2024年5月7日、総合人材サービス・パーソルグループのパーソルプロセス&テクノロジー株式会社(本社:東京都江東区、代表取締役社長:市村 和幸、以下:パーソルP&T)は、栃木県那須町の旧大沢小学校を活用し、ドローンを用いた地域DXを推進する地方自治体関係者や民間企業向けの人材育成の取り組みを2024年6月より開始することを発表しました。
旧大沢小学校は一般社団法人ナスコンバレー協議会(以下:ナスコンバレー)がイノベーションの拠点として整備をしている廃校です。パーソルホールディングスがナスコンバレーの会員企業として参画していることから、今回の地域DX推進人材の育成研修事業の開始が実現しました。
今回の取り組みにより実現できること:地域DX推進人材の育成
現在、全国で地域へのDXソリューションの早期導入が期待されていますが、実際には約8割の自治体で技術的な課題や人材不足などにより導入が進んでいないのが現状です。
地域DXの推進には、「働き方改革の促進、生産性の向上、ナレッジの共有」につながるフィールドワークのDXが必要不可欠となります。ドローンを実際の現場で活用するためには、物流・点検・防災などのユースケースを元に、実際の現場に近い環境で学び、スキルアップをする必要があります。
パーソルP&Tには、多くのユースケースに参画した経験、知見がある専門人材が多数在籍しており、専門家の視点から実際の課題に合った講習カリキュラムを作成し、育成支援を行う事が出来ます。
今回の取り組みにより実現できること:実践的なドローン訓練・実証の支援
また、実際にドローンの訓練を行うための施設は全国で増えつつありますが、首都圏では人口密集や航空法等による飛行制限も多いことに加え、見通しの良い平坦な地域が多く、実践的な訓練を行える環境が限定的という課題があります。
今回、ナスコンバレーの広大な私有地と廃校である旧大沢小学校を活用する事で、実現場に近い環境と状況で、レベル3.5や4の目視外物資輸送、災害・防災対応、構造物の屋外外壁点検などの高度で実践的なトレーニング、各種実証実験などの支援を行います。
また、雨天時には、体育館や校舎を、屋内用ドローンの検証、地域住民の体験会、研修・打ち合わせ、撮影画像の分析/解析の場として活用することができるため、広大なフィールドとの両立により「効率的且つ効果的な訓練や実証」が可能となります。
ドローンをはじめとしたIoTデバイスが社会実装される未来を実現するためには、こうした高度な実践ノウハウと機動力を備えたDX人材の育成が急務です。パーソルP&Tは、地方自治体関係者や民間企業に伴走支援し地域そして未来を担うDX人材の育成を実現し、地域DX・フィールドワークのDXの早期導入に貢献します。
パーソルP&Tが提供する旧大沢小学校を活用したドローン訓練ラインナップ
- 老朽化した校舎を使った外壁/屋根の損傷個所点検(ひびわれ、さび、鉄筋露出、剥離など)
- 空き教室を研修・研究施設として活用(検証・分析など)
- ドローン未経験者の飛行研修(技術力向上、人材育成)
- ドローン研修の開催(防災、人材育成、安全)
- 飛行訓練環境整備(技術力向上、人材育成)
- 機体やソフトウェア、カメラなどの機能検証
- 飛行に必須な通信環境/電源完備
【実践訓練の例】
- 災害/物流/監視を想定した1対多運行の検証/訓練
- 災害/物流/点検を想定した目視外飛行の検証/訓練
- レベル3.5、レベル4における遠隔制御を想定した訓練
那須地域への継続的な支援
パーソルP&Tでは、これまでも那須地域の課題解決に向けた支援を継続的に行っています。
空き家問題の解決にむけて、従来の空き家調査のプロセスの見直しを実施、ドローンを活用した新たな空き家調査実証実験を行い、調査プロセスを刷新しました。それに伴い、町役場の職員に対して、ドローン活用ができる人材の育成にむけた講習も実施しました。
さらに、昨年9月から地域活性化企業人として那須町役場にパーソルP&T社員が常駐し業務の効率化を行うなど、自治体の内部からも支援をしています。
今回提供する産業用ドローンを活用した様々な研修コンテンツにより、ドローン関連企業の誘致など県外からも人が集まることによって地域経済の活性化も目指していきます。パーソルP&Tでは、これからも那須地域の課題解決に繋がる取り組みを行っていくとのことです。