SkyDriveと東レ・カーボンマジック、複合材機体構造の開発を推進し「材料適合性試験」を開始

SkyDriveと東レ・カーボンマジック、複合材機体構造の開発を推進し「材料適合性試験」を開始

「空飛ぶクルマ」および「物流ドローン」を開発する株式会社SkyDrive(本社:愛知県豊田市、代表取締役CEO:福澤 知浩、以下:SkyDrive)は、「空飛ぶクルマ」の仕様の型式証明取得に向け、自動車や航空宇宙業界等の業界向けに高度な炭素繊維強化プラスチック(Carbon Fiber Reinforced Plastics、以下:CFRP)用品を提供する東レ・カーボンマジック株式会社(本社:滋賀県米原市、代表取締役社長:奥 明栄、以下:TCM)と、複合材機体構造の開発をかねてより進めていました。そして、2022年7月18日に「材料適合性試験」を開始した事を発表しました。

開発の背景

SkyDriveは「100 年に一度のモビリティ革命を牽引する」をミッションに、「日常の移動に空を活用する」未来を実現するべく、「空飛ぶクルマ」 と30kg以上の重量物を運搬できる「物流ドローン」を開発しています。2019年に日本で初めて「空飛ぶクルマ」の有人飛行に成功し、現在2人乗りの機体を開発しています。2025年に大阪ベイエリアにおいて、現在型式証明申請中の2人乗り機体「SkyDrive式SD-05型機」(以下:SD-05)の「空飛ぶクルマ」を利用したサービスの開始を目指しています。

2名乗りの「SD-05」の開発には、機体の軽量化が最重要です。その実現にはTCMが保有する設計・製造技術力が極めて有効で、これまで「軽くて・強い」CFRPでの空飛ぶクルマの構造について、議論および試作を積み重ねていました。

CFRPとは、プラスチック(樹脂)を母材とし、そこに炭素繊維(カーボンファイバー)を強化材として加えたものです。炭素繊維には、高剛性、高強度といった特徴以外に「導電性・耐熱性・低熱膨張率・自己潤滑性・X線透過性」といった特徴も兼ね備えており、それらの特徴を生かすことで軽量化・大型化・小型化・省エネ化などが期待でき、様々な用途で幅広く使われています。

TCMは、レーシングカー部品の設計・製作を通じて培った設計技術力、試作提案力および高精度オートクレーブ生産技術は市場から高く評価されていて、現在では自動車用途に留まらず、幅広い分野でCFRP部品を数多く生みだされています。

SkyDriveは、TCMと材料適合性試験を進め、型式証明の取得、そして、2025年に大阪ベイエリアにおける「空飛ぶクルマ」のサービスの開始に向け、開発を推進していくとのことです。

関係者のコメント

東レ・カーボンマジック株式会社の代表取締役社長である奥 明栄 氏のコメントは、以下の通りです。

「当社がレーシングカー開発で培った軽量化技術、空力技術が、「空飛クルマ」でご活用いただけることを嬉しく思います。今後、さらに飛行に求められる要素技術開発にも積極的に取組み、SkyDrive様とともに、未来社会に向け、邁進してまいります。」

株式会社SkyDriveの代表取締役CEOである福澤 知浩 氏のコメントは、以下の通りです。

「東レ・カーボンマジック様の高度な炭素繊維強化プラスチックは、当社の二人乗り機体「SD-05」には欠かせない要素です。今回の「材料適合性試験」を端緒に、今後も軽くて強い「空飛ぶクルマ」の機体構造開発を一緒に推進し、エアモビリティ社会の実現を目指してまいります。」

出典:株式会社SkyDrive「型式証明取得に向け進捗。東レ・カーボンマジックと複合材機体構造の開発を推進、「材料適合性試験」を開始

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