ブルーイノベーションと清水建設ら、豊洲スマートシティでのロボット運用開始

ブルーイノベーションと清水建設ら、豊洲スマートシティでのロボット運用開始

2022年3月29日、清水建設株式会社(本社 東京都中央区、代表取締役社長:井上 和幸、以下:清水建設)、ブルーイノベーション株式会社(本社:東京都文京区、代表取締役社長:熊田 貴之、以下:ブルーイノベーション)、オムロン ソーシアルソリューションズ株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:細井 俊夫、以下:オムロン)の3社は、建物設備と複数モビリティ・ロボットを連携させたサービス開発に向け、豊洲スマートシティ(※1)のエリア内に所在する大規模オフィスビル「メブクス豊洲」において、清水建設の建物OS「DX-Core」(※2)と複数のロボットプラットフォームを組み合わせたロボット連携基盤の実証運用を2022年4日1日(金)より開始することを発表しました。

本実証運用では、ロボットプラットフォームを介してDX‐Coreと連携したロボットによる「ロボット清掃サービス」「ロボット案内サービス」の開発を手始めに、ロボットプラットフォームを介した建物施設とロボットの連携基盤の構築を進めます。将来的には自動運転車やドローンなどによる広域・空域を対象としたサービス開発・展開も視野に入れ、モビリティやロボットと人が共生・協働する街づくりを推進していく予定です。

※1 豊洲スマートシティ
豊洲エリアは、東京都中央区月島・晴海の南方、江東区東雲・有明の北方、江東区枝川の西方に位置する臨海部の中心地です。2019年5月に国土交通省スマートシティモデル事業において、先行モデルプロジェクトに選定され、同年11月に「豊洲スマートシティ連絡会」「豊洲スマートシティ推進協議会」が設立されました。居住人口:約 3.7万人、就業人口:約4万人、を抱える豊洲1−6丁目をプロジェクト対象エリアとして選定し、スマートシティ化を進めて、みんなが心地よく暮らせる、イキイキと働ける、そしてちょっぴり刺激的なまちづくりを、テクノロジーを通して実現していきます。清水建設は幹事企業の1社として、地方公共団体や豊洲関連企業、技術提供企業と連携しながら、まちの課題解決に向けた取り組みの検討を進めています。詳細は、こちらをご覧ください。

※2 建物OS「DX-Core」
清水建設が開発したDX-Coreは、建物内の建築設備やIoTデバイス、各種アプリケーションの相互連携を容易にする建物運用デジタル化プラットフォーム機能を備えた基本ソフトウェアです。新築、既存を問わず実装でき、新築の場合、DX-Coreサーバーと建物管理システム、セキュリティシステム、IoTデバイス、ネットワークインフラ、サービスアプリケーションを顧客ニーズに合わせてパッケージ化し、実装します。建物運用にかかわる設備機器やアプリケーション間の連携をメーカーの違いを問わずビジュアルツールで自在に図れることができるばかりでなく、設備機器やセンサー、カメラ、ロボット等が収集する多種多様な動的データを蓄積・解析し、エネルギー利用の効率化や設備運転の最適化、各種サービスの改善にフィードバックすることも可能です。詳細は、こちらをご覧ください。

取り組みの背景

スマートシティでは、都市内のあらゆる施設や設備が連携してデータを収集、統合、分析し、その結果に応じて設備や機器などを遠隔制御することで、インフラや施設の運営・業務最適化や生活者の利便性・快適性向上が図られます。

その実現のためには、建物内の空調や自動ドア、エレベーターなどの設備機器からビル内を自動走行するロボットに至るまで、多種多様な機器類の制御アプリケーションを連携させる必要があります。一方、アプリケーション間の連携は設備機器・デバイスごとに個別にプログラミングしなければならないケースが多く、建物設備とロボットの連携機能の実装を妨げる要因となっていました。

具体的な取り組み

こうした課題を解決すべく、清水建設は、建物運用のデジタル化を支援する基本ソフトウェアとして、建物の設備機器などをメーカーの違いを問わず連携させることでき、IoTデバイスや各種アプリケーションの相互連携を容易にする建物OS「DX-Core」を開発・実用化。併せて、DX-Coreを核に、エレベーター・自動ドア等の建物設備と、案内ロボット・配送ロボット等のサービスロボットや自動運転車等の各種モビリティを連携・統合制御するプラットフォーム「Mobility-Core」(※3)を構築するなど、各種モビリティ・ロボットを連動・活用した付加価値の高い建物インフラおよびサービスの開発を進めています。

一方、ブルーイノベーションは複数機種のドローンやロボット・モビリティなどを遠隔かつ一括で自動制御できるデバイス統合プラットフォーム「Blue Earth Platform(以下:BEP)(※4)」を有しており、建物の屋内外点検や物流、監視など幅広い分野でドローンやロボットなどを活用した各種ソリューションを開発・提供しています。今年3月には、BEPが持つ機能の中からオフィス清掃業務に特化した機能をパッケージ化し、オムロンの複合型サービスロボット「Toritoss」(※5)を活用した「BEPクリーン」のトライアルサービスをリリースしています。

「ロボット清掃サービス」の開発では、BEPを介してDX-CoreとToritossを連携させ、Toritossが人の手を介さずにエレベーターや自動ドアと連動し、ビル内をシームレスに移動しながら自動清掃できることを実証します。

また、「ロボット案内サービス」の開発では、DX-CoreとMobility-Coreにより、案内ロボットとエレベーターや自動ドアを連携させ、ロボットによる階をまたいだ来客案内サービスの実証運用を進めます。

※3 建物設備・ロボット・自動運転車の統合制御システム「Mobility-Core」
清水建設が構築する「Mobility-Core」は、施設・街区と自動運転車両・ロボット間の連携基盤として研究開発を進めてきた自動運転プラットフォームを利用し、建物設備と各種サービスロボット・自動運転車を統合制御するシステムです。施設側の自動運転管制・監視システム、エレベーター等の建物設備と、施設内で稼働する車両・ロボットを連携させるための基盤として機能します。この基盤を活用することで、自律型モビリティの開発メーカーやサービス事業者が他社のモビリティや建物設備との連携機能を独自に開発する必要がなくなり、複数のモビリティを組み合わせた施設サービスを容易に展開できるようになります。詳細は、こちらをご覧ください。

※4 デバイス統合プラットフォーム「Blue Earth Platform®(BEP)」と「BEPクリーン」
ミッションをベースに複数のドローンやロボット、各種デバイスを遠隔・目視外で自動制御・連携させることができる、ブルーイノベーション独自のデバイス統合プラットフォームです。複数のドローンやロボットをBEPで一括かつ遠隔で統合制御・管理し、さらに各種OSやシステムと連携させることで、ロボットによる複数のミッションを同時に遂行します。点検や物流、運搬、防災、警備、清掃など、任意の業務や用途に必要な機能やデバイスをあらかじめ選り出した「BEPパッケージ」により、各種業務へのドローンやロボットの導入、自動化、DX化などを実現します。
BEPの詳細はこちらをご覧ください。
BEPクリーンの詳細はこちらをご覧ください。

※5 複合型サービスロボット「Toritoss(トリトス)」
オムロン ソーシアルソリューションズが開発したToritoss は、清掃・警備・案内の3つの機能を搭載した、複合型サービスロボットです。 3つの機能を持った複合型ロボットが24時間稼働し、労働力不足といった社会課題の解決に貢献します。
①気軽に導入できる簡単操作
②事故を防ぐ安全対策
③安心のトータルサポート
施設内の巡回清掃、巡視、コンテンツ表示により、様々なサービス展開が可能です。詳細は、こちらをご覧ください。

出典:ブルーイノベーション株式会社「清水建設、オムロン ソーシアルソリューションズと共に、建物設備とモビリティ・ロボットの連携サービス開発に向け、豊洲スマートシティでの実証運用を4月1日より開始

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