ドローンスクール東京を運営する株式会社ハミングバード(本社:東京都渋谷区、代表取締役:鈴木 伸彦)は、東京都港区の”みなと新技術チャレンジ提案制度”において『港区の生命を繋げ-ドローンによる緊急支援物資輸送プロジェクト』が採択されことを受け、2025年2月14日に「ドローンによる水平物資輸送」の実証実験を港区と実施しました。
東京湾では初となる「レベル 3.5飛行でのドローンの物資輸送」となります。
※レベル3.5飛行とは、2023年12月に導入された制度で、以下の2つの条件を満たす飛行を指します。
1)補助者なしで機体カメラによる安全確認
従来、レベル3飛行では、飛行経路下に第三者がいないことを確認するために、補助者を配置したり、看板を設置したりする必要がありました。レベル3.5飛行では、機体に搭載されたカメラの映像をリアルタイムで確認することで、これらの措置を代替できます。
2)移動車両上空の一時的な横断
レベル3.5飛行では、無人航空機操縦者技能証明を保有し、第三者賠償責任保険に加入していることを条件に、移動中の車両(自動車、鉄道など)の上空を一時的に横断することが許可されます。これにより、道路や線路などを迂回する必要がなくなり、より効率的な飛行が可能になります。
実証実験実施の背景
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港区は、発災時に台場地域への区内ルートが「レインボーブリッジ」と「ゆりかもめ」のみで あり、これらの通行手段がストップした場合でも、被災状況の確認や医薬品などの緊急物資を 速やかに運搬できる手段の確保を目指しています。
今回の実証実験を通じて、東京湾上空でドロ ーンを安全に飛行させるための空路の確立や物資輸送の検証を行いました。
実証実験の内容
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芝浦南ふ頭公園運動広場から東京湾を経由してお台場学園港陽小・中学校の屋上へ、災害時を想定した緊急物資(約500g)をドローンで輸送しました。
実証実験では自動空撮機、物資輸送が可能な機体の2種類のドローンを活用しました。先行する自動空撮機によって上空からの被災状況確認を行い、物資輸送ルートの安全確保を行い、確実に物資を届けることを実現しました。
約1.8kmの距離を約6分で飛行し、迅速かつ安全に物資を輸送することに成功しました。
以下画像は、実証実験を実施した飛行ルートです。
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出典:株式会社ハミングバード