2024年12月20日、株式会社システムクリエイト(本社:大阪府東大阪市荒本新町、代表:川上正義)は、ドローン製造メーカーであるPMRoboticsがFormlabs社のSLS 3Dプリンターを活用し、生産効率をどのように向上させたことを発表しました。

SLS 3Dプリンティングで「スピード」と「精度」を一歩前に
課題:高標準とスピードに悩む中小製造業の現状
ドローン制作業界においては、高品質な製品と迅速な開発スピードが要求されます。しかし、中小企業は時間とコストに大きな障壁を抱えていました。
例えば、外部に部品製作を委託する場合、部品到着までに4日以上かかることも常にあり、開発の進行が遅れるという問題が現実にありました。これは経済的なダメージといった面でも大きな問題でした。

自動化ツールの統合は、生産性の急速な向上をもたらしますが、新しい製品や反復生産に対応するためには、大規模なカスタマイズが必要となります。
解決策:SLS 3Dプリンティングで外部業者に頼らない製造システムを確立
PMRobotics社はFormlabs社のSLS 3Dプリンター「Fuse Series」を導入しました。これにより、部品業者に委託せず、デザインから制作、機能テストまでを自社内で統合的に完結させる製造システムを確立しました。

CNCフライス加工治具は、フライス加工プロセス中に金属部品をしっかりと固定し、CNCマシンの精度を向上させ、コストのかかる損傷や不正確さの可能性を回避します。

最適な加工を可能にするために、ボルト締めクランプレバー付きの保持ゲージがフライス盤の第4軸に取り付けられています。
外部業者からの部品の到着を待つ必要がなくなったことと同時に、自社で制作することで試作と実製のサイクルを短縮。その結果、開発期間は最大で9ヶ月分短縮され、コストも大きく押さえられました。
3Dプリンターなし | 3Dプリンター利用 | 短縮 | |
市場投入までの時間 | 2年9カ月 | 2年 | 9カ月(27%) |
部品注文のリードタイム | 4日間 | 1日 | 3日間(75%) |
結果:開発期間を3年から9ヶ月短縮、製造効率が飛躍的に向上
Fuseシリーズの導入により、以下の点で大幅な改善が実現されました。
- 開発期間:2年9ヶ月から2年へ9ヶ月の開発期間短縮を実現
- コスト削減:外部依存を排除し、製造コストを削減
- 生産効率:部品テストや製作サイクルが大幅に短縮
- 柔軟性向上:自社内製造により即日試作・生産が可能
- 品質向上:高精度な部品を迅速に製造できる環境を実現

Fuseシリーズを社内に持つことで、チームは3D設計とプリンティングの専門知識だけでなく、Fuseシリーズの最終用途の能力を活用した有利なサイドプロジェクトにも柔軟に対応できるようになりました。
株式会社システムクリエイトは、今後もFormlabs製品を通じて、製造業界のさらなる革新と発展に貢献していくとのことです。