高知県香南市にて、南海トラフ地震を想定したドローン物流配送実験 – トルビズオン

高知県香南市にて、南海トラフ地震を想定したドローン物流配送実験 – トルビズオン

2023年7月29日、ドローン空路インフラ整備事業を手がける株式会社トルビズオン(本社:福岡市中央区、代表取締役:増本 衞、以下:トルビズオン)は、株式会社第二建設センター(本社:高知県高知市、代表取締役:川久保 雄司、以下:第二建設センター)とともに、高知県香南市にて防災時に備えたドローン配送の実証実験を実施し、無事成功したことを報告しました。

実証実験の目的

高知県では今後発生するといわれている地震の可能性から、津波避難タワーが100件以上建設され津波リスクに備えています。日本でも特に避難タワーの数が多い自治体であり、災害発生時には自治体だけでなく国や自衛隊による協力体制も構築されていますが、大規模な災害の際にはそれらに加えて、小回りが利く地元企業による災害支援も必要であると考えられます。

今回の実証実験は、津波発生後の水引きが遅く、道路の寸断時にも対応した物資輸送が求められると考えられるエリアにおいて、ドローンを用いた各地の被災状況の確認、および避難タワーへ避難した住民への物資配送を想定して行われました。

以下写真は、実証実験に使用したドローンです。

使用機体

当日の様子は、高知さんさんテレビ、テレビ高知、高知放送にて報道され、高知新聞社の紙面にも掲載されるなど、地元企業が中心となって防災に取り組む姿勢の関心の高さが伺えました。

概要

  • 日時:2023年7月29日(土)12:00~
  • 場所:夜須運動広場(高知県香南市)
  • 使用機体:DJI製 Matrice 300RTK、Matrice 30
  • 配送品:災害食および市販医薬品
  • 搬送重量:約1000g
  • 搬送距離:約1.2km

以下写真は、実際に運んだ配送物の様子です。

配送物

飛行ルート:下記2拠点を往復飛行

①夜須運動広場

②香我美町岸本第10区津波避難タワー

以下写真は、第二建設センターの川久保代表取締役社長です。

川久保代表取締役社長のコメント

「今回は災害に対する実証実験ではありますが、「買い物難民」をなんとかしたいといったお声もいただいています。それを地域の皆さんとドローンの使い方や物流の方法を一緒に考えるきっかけになればと思っております。」

今後の展望

ドローンによる災害支援を目的とした実証実験は全国でも例が増えており、高知県でも国土交通省とともに物資輸送の実証実験を行った事例があります。

今回の実証実験においては、同じようにデータ収集や物資輸送を行いながらも、災害発生時において、国、自治体、自衛隊、そして民間がそれぞれのドローンを迅速な被災地支援のために使用できるようにドローンが安全に飛行できる「空の道」を検証することが目的です。

この「空の道」の検証は緊急時だけではなく、平時のドローン飛行についても安全に飛行可能かどうかを検証することができます。そのため、今回の実証実験を単発の実験だけで終えるのではなく、ドローンを用いた災害時の訓練や、地政学的リスクがある地域の点検などの利用に繋げることができます。

また、第二建設センターは今回災害対策に特化した実証実験を行いましたが、今後は建設の分野を含めてドローンの技術を用いて新たな事業を行うことを構想しています。

地域雇用の創出、そして地域社会への貢献を考え、今後もドローンの利活用について可能性を探っていきます。

以下写真は、香我美町岸本第10区津波避難タワーの様子です。

香我美町岸本第10区津波避難タワー

出典:株式会社トルビズオン

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