2022年12月6日、日本郵便株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長兼執行役員社長:衣川 和秀、以下:日本郵便)、日本郵政キャピタル株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:丸田 俊也)と株式会社ACSL(本社:東京都江戸川区、代表取締役社長:鷲谷 聡之、以下:ACSL)は、2021年6月15日に3社間において締結した資本・業務提携に基づく郵便・物流領域での連携を進めていますが、無人航空機(ドローン)による配送の実用化に向けた取り組みの一つの成果として、新たな物流専用の国産ドローンの開発状況を発表しました。
概要
デザイン
「デザインで、人と未来を幸せにする。」を掲げるTakumiYAMAMOTOによるデザインのドローンです。カーデザイナー、プロダクトデザインコンサルタントとして世界各国で培った知見を生かし、頼りになる未来の空のパートナーをイメージし、未来的でありながら親しみやすいデザインを考案したとのことです。
機体の特徴
- レベル4(※)での運用を前提とした高い信頼性
- ACSLの従来機体(ACSL-PF2)と比べたペイロードの拡大
- 空力シミュレーションや風洞実験を通した空力最適化による高い飛行性能
- 日常的なドローン活用の社会受容性向上を目指した機体デザイン
- 機体上部からの配送物の収納や機体下部からの切離しなど、使用者、利用者双方の利便性向上を前提とした搭載機構
※レベル4:有人地帯における補助者を配置しない目視外飛行
想定仕様
- 全長:約1.5m×1.7m
- 高さ:約0.5m
- 最大離陸重量:24.9kg
- ペイロード:5kg
- 最大飛行距離:約35km
※現時点での想定であり、実用化の際にはスペックが変更となる可能性があります。
日本郵便とACSLの今後の取り組み
日本郵政グループが2021年5月に発表した中期経営計画「JP ビジョン2025」では、将来の目指す姿として、お客さまと地域を支える「共創プラットフォーム」を掲げています。全国を網羅する郵便局と物流のネットワークを基盤に、生活に必要不可欠な社会インフラとしての役割を高度化していくとのことです。
一方、ACSLは「最先端のロボティクス技術を追求し、社会インフラに革命を」をビジョンとして掲げています。両社は共に、次世代に向けて社会の進化を進めるという共通の理念があります。ACSLが持つ国産ドローンメーカーとしての圧倒的な技術・運航ノウハウと、日本郵便の郵便局・物流ネットワークとをかけ合わせることで、配送物の差し出しやすさ・受け取りやすさを追求していきます。これは日本郵便にとっては、共創プラットフォームの実現に向けた戦略的なDX(Digital Transformation)であり、オペレーション改革投資(ITや施設・設備)の一環となります。
両社では、企業価値の向上を目的に、経営資源や強みを生かしたシナジー効果を追求します。日本中のお客さまに「より便利、より安心、より快適、より豊か」をご提供するために、日本の物流イノベーションに挑戦していくとのことです。
出典:株式会社ACSL「次世代ドローンの導入~ドローン配送、新たなステージへ~」