2022年2月7日、トッパン・フォームズ株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:坂田 甲一、以下:トッパンフォームズ)とブルーイノベーション株式会社(本社:東京都文京区、代表取締役社長:熊田 貴之、以下:ブルーイノベーション)は、AGV自動巡回点検ソリューションの共同提供を開始したことを発表しました。
本ソリューションは、AGV(Automated Guided Vehicle:無人搬送車)にカメラ、マイク、センサーなどを搭載し、倉庫や工場など従来人手で行っていた施設内の点検作業を自動で行うことが可能です。2022年1月から東日本旅客鉄道株式会社様(本社:東京都渋谷区、代表取締役社長:深澤 祐二、以下:JR東日本)東京総合車両センターの列車保守点検業務において、本ソリュ―ションを活用したトライアルを開始しています。
JR東日本様では、これまで車両内の各種機器の状態を、作業者が目視で点検や確認をしていました。今回、本ソリューションを活用することで必要な点検を無人かつ自動で行えるようになり、作業品質の向上や作業時間の短縮、無人化による効率向上が見込まれます。
背景
人手不足が深刻化する中、倉庫や工場などの保守点検が必要な施設において、担当者の目視による点検やデータの記録、管理、分析など、いまだに人手による作業は多く残っています。その負荷は大きく、作業の効率化・自動化が喫緊の課題となっています。
今回、ブルーイノベーションが開発した、複数のドローンやロボット、各種デバイスを毎回複雑な設定や操作をすることなく一つの指示で自動的に業務を達成できる「Blue Earth Platform(BEP)」(※1)をベースとした「BEPサーベイランス」(※2)と、トッパンフォームズの、ICタグやシステムを最適な構成で提供可能なIoTソリューションのノウハウを組み合わせることにより、点検担当者の負荷を軽減する自動巡回点検ソリューションを実現しました。
以下画像は、施設内を自動巡回するAGV(左)と「BEPサーベイランス」の管理画面(右)のイメージです。
自動巡回点検ソリュ―ションの特長
- AGVの巡回コースや時間設定、データ取得・保存までをひとつのインターフェースで管理
- 企業や現場の異なる点検項目に対して、カメラ、マイク、センサーなどさまざまなデバイスを搭載するカスタマイズが可能
- 5G(第5世代通信システム)による通信や、データのAIによる解析にも対応
今後の展開
各種巡視点検業務へのロボットやドローンの活用はこれからさらに市場が拡大していく分野です。トッパンフォームズとブルーイノベーションは共同で、本ソリューションを鉄道業界だけではなく、製造業やインフラ企業を中心に拡販していくとのことです。
※1 Blue Earth Platform®(BEP)は、ミッションをベースに複数のドローンやロボット、各種デバイスを遠隔・目視外で自動制御・連携させることができる、ブルーイノベーション独自のデバイス統合プラットフォームです。複数のドローンやロボットをBEPで統合管理し、さらに各種OSやシステムと連携させることで、単体では成し得なかった広域での任意・複数のミッションを同時に遂行します。詳細はこちらをご覧ください。
※2 「BEPサーベイランス」は、BEPが持つ機能のうち、ドローンやロボットが施設内を自動巡回し、データの収集や解析を行う業務(設備保守や巡視点検など)に必要な機能やデバイスをパッケージにしたものです。360°カメラやマイク、センサーなどのデバイスと、それらを搭載するドローンや無人搬送車(AGV)、さらにエレベーターや自動ドアなどの制御システムと連携し、これまで人の目視で行っていた点検や保守などのデータ収集を自動化することで、業務の効率化とデータのデジタル化による予兆保全やデジタライゼーションを実現します。
出典:ブルーイノベーション株式会社「トッパンフォームズとブルーイノベーション、 AGV自動巡回点検ソリューションの提供を開始 1月からJR東日本様の列車保守点検業務でトライアルを実施」