2021年12月23日、世界をリードする中国の自律型航空機(AAV)のテクノロジープラットフォーム企業EHang Holdings Limited(以下:EHang)は、新たな長距離エアモビリティ「VT-30」の初めての注文を獲得したことを発表しました。

この初めての注文は、日本の岡山県の倉敷にある一般社団法人MASC(以下:MASC)が行いました。そして、この注文に合わせて、EHangを代表するエアモビリティ「EHang 216」の日本でのデモフライトが行われました。
ちなみに、EHangとMASCがデモフライトをするのは今回が初めてではありません。両者は今年の6月に協力してデモフライトを成功させており、今回は2回目になります。デモフライトでは、海を越えた旅行、緊急時の救助、空中ロジスティクスなどのユースケースを確認、可能性の調査を行いました。
多くのゲストやメディアが見守る中、「EHang 216」は福島ロボットテストフィールド(RTF)にて、最大27.5m/sの強風という異常気象の中、緊急時の救助のシナリオで、デモフライトを成功させました。その様子はこちらの動画をご覧ください。
日本の国土交通省の民間航空局のカウンセラーである成澤浩一氏は、次のように述べています。
「エアモビリティは、離島や人口の少ない地域での旅行、救命、災害時の物流などのシナリオで活躍することが期待されています。そして、EHangなどのさまざまな業界の企業がこの目標を達成するために努力していることを感じています。日本でも企業の実験的試験をサポートするための新しい飛行試験ガイドラインを策定し、公表していく予定です。」
また、衆議院議員の橋本岳氏は「近い将来、EHangは日本のAAVの実用分野で飛躍するだろう。この日が来るのを楽しみにしている。」と語り、倉敷商工会議所会長の井上峰仁氏は「瀬戸内の島々間にて、空中物流にEHang 216を活用したい。」と語りました。


出典:EHang Holdings Limited「EHang Secures the First Order for its VT-30 and Conducts EH216 Demo Flights in Japan」