Amazon、フランスのドローン配達(Prime Air)の研究開発チームを解散

Amazon、フランスのドローン配達(Prime Air)の研究開発チームを解散

2017年5月、Amazonはフランスのクリシーにて、ドローン配達プログラムの研究開発を促進するため、新しいPrime Air Development Centerを開設しました。

このPrime Air Development Centerでは、自律型ドローン向けの世界で最も安全で洗練された交通管理ソフトウェアを開発するを目標としており、それを実現するための12の強力なチームが作られ、研究開発に当たっていました。

ドローン交通管理ソフトウェアは、既存の航空交通管制システムを補完し、目視外飛行するドローンが安全飛行するのに役立ちます。また、空中交通のリアルタイムな識別や環境の変化、不測の事態にも対応できる柔軟な飛行計画を作成します。

しかし2020年9月以降、このフランスのチームでは少なくとも8人が新型コロナウイルスに関するソフトウェアの開発に取り組んでいました。Amazonによると、新型コロナウイルスへの対応が非常に重要であり、そこへ優秀なソフトウェアエンジニアたちを移動させ、対応に当たったとのことです。

それから1年以上経過しましたが、この優秀な従業員たちはフランスでPrime Airに関わる仕事をしていないようです。また、フランスのチームの人員補充も行われておらず、Prime Air関連の研究開発はアメリカ合衆国のみで行われています。どうやら、事実上フランスでのPrime Airの研究開発チームは解散したようです。

ちなみに、AmazonがPrime Air関連の人材を移動させたのはこれが初めてではありません。イギリスではPrime Air関連の従業員が100人以上解雇されたこともありました。

Prime Airでは、顧客の注文から30分以内にドローン配達が行われる大きなビジョンを掲げています。実現すれば非常に便利なサービスになりますが、まだまだ問題は多いようです。

出典:Amazon「Amazon opens Prime Air development center in France」「Update on COVID-19 Testing」「Prime Air

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