山形県鶴岡市にて、国産ドローンとAIによる海洋ごみ解析の実証実験

山形県鶴岡市にて、国産ドローンとAIによる海洋ごみ解析の実証実験

2021年10月8日、6つの企業と2つの大学で構成される産学連携海洋ごみ削減プロジェクト「Debris Watchers」のドローンサブチーム(実施責任者:株式会社ACSL、井上 翔介)は、山形県鶴岡市の協力のもと、鶴岡市の海岸において、ドローンとAIを活用した海洋ごみ解析の実証実験を行い、有効性を確認したことを発表しました。

海岸の撮像は、株式会社ACSL(以下:ACSL)が開発する、高信頼設計の国産ドローン「PF2」を用いて実施しました。ドローン撮影画像からの海洋 ごみの解析と海洋ごみ調査レポート作成は、株式会社Ridge-iが開発する海洋ごみ解析AIアプリケーションを用いました。ドローンサブチームは、海岸地形として分類される岩石海岸(2020年長崎県対馬市)と砂浜海岸(2021年山形県鶴岡市)の双方に対応した海洋ごみ解析AIを開発し、当該の海岸で実際にごみ判別できることを確認しました。

環境省の調査では日本海側の地域に海洋ごみが多い傾向との報告があり、沿岸に位置する鶴岡市においても漁港・海水浴場などの環境整備に力を入れています。その実態の把握と負担軽減に向けて、2018年度よりプロジェクトメンバーの日本ユニシス株式会社が行うDX活用による海洋ごみ定点観測に実験フィールドを提供されており、今回の実証実験にも協力しています。

来年度からの自治体・観光地向けにドローンによる海洋ごみ解析サービス(β版)を提供予定であり、現在、実験を継続中です。

ドローンによる海洋ごみ解析サービス(β版)の内容は以下の通りです。

  • 沿岸部の漂着ごみを空撮し、AIで種類や量などを解析するサービスを提供
  • ドローンを用いて最大5kmの沿岸部を空撮し、漂着ごみの画像データを取得
  • 画像データをAIにより解析し、ごみを9種類に識別して海岸に占めるごみ量を推定(概算容量・重量)
  • ワンストップサービスとして、実施計画からレポート提出

引き続き、Debris Watchersは、世界・日本の海から海洋ごみを削減することを目標に、人工衛星・ドローン・地上設置型デバイスから取得したデータの解析および組み合わせの最適化により、海岸漂着ごみ検知システムを確立し、それを基に「海洋 ごみ削減を実現するビジネス」を創出することに取り組んでいます。なお、この取り組みは、海洋ごみ削減とビジネス創出を目指した「PROJECT IKKAKU(プロジェクト・イッカク)」の一環で実施しています。

PROJECT IKKAKUの進捗に関しては、こちらの記事もご覧ください。

出典:PROJECT IKKAKU「国産ドローンとAIを活用した実証実験を、山形県鶴岡市で実施

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