2021年10月1日、スウェーデンのドローンサービス会社Everdrone(エバードローン)は、2021年9月21日と22日にドローンによる国境を越えたAEDの配達実験を行ったことを発表しました。
配達実験は無事に成功し、ドローンは無事に隣国フィンランドの指定地点へAEDを届けました。
Everdroneは今回の実験成功を受け、次は夜間でのAED配達を検討しているとのことです。夜間で安全なAED配達達成のため、ドローンにはLEDライトなどを搭載していくとのことです。
Everdroneは、これまでにもドローンによるAED配達を行っています。昨年の5月には、ドローンによる800kmのAED配達に成功しました。その時の様子は、Everdroneの公式YouTubeチャンネルで公開されています。
今回のドローンによるAED配達実験は、スウェーデンとフィンランド間の約1.6kmの距離で行われ、約5分のルートを飛行しました。国境を越えたドローンでのAED配達は、EU諸国でも例を見ない運用です。複数の目的地を設定して何度も配達実験が行われ、最後には成功を祝い参加者全員でシャンパンを飲んだとのことです。
フィンランドでは、毎年5,000人から10,000人が心臓発作で亡くなっています。この状況を改善するためにも、ドローンによるAED配達は役立ちます。ドローンを活用した人命救助サービスに焦点を当てているEverdroneでは、すでにスウェーデの4都市で7機の救命用のドローンを展開しています。これらのドローンは多い時で週に複数回の飛行をこなします。
EverdroneのマネージャーであるDaniel Blecher(ダニエル・ブレッシャー)氏は、次のように述べています。
「ヘルシンキでドローンの運用をしているオペレーターとともに、AEDを搭載した自律型救命ドローンが現場へ飛行してAEDを降ろす実験をいくつかのパターンで実施し、無事に成功することができました。今回の実験は、ドローンのインテリジェントなルート選択、自律飛行の精度の良さを証明するため、住宅地で行いましたが、無事に成功できたことを嬉しく思います。」
出典:Everdrone「Everdrone AB performed first-ever cross-border AED operation by drone.」