センシンロボティクスとフジタ、「遠隔臨場ドローンシステム」を実現

センシンロボティクスとフジタ、「遠隔臨場ドローンシステム」を実現

2021年7月14日、ロボティクス×AIで社会課題の解決を目指す株式会社センシンロボティクス(本社:東京都渋谷区、代表取締役社長:北村卓也、以下:センシンロボティクス)は、株式会社フジタ(本社:東京都渋谷区社長:奥村洋治、以下:フジタ)と共同で、遠隔監視システム「SENSYN CORE Monitor」を活用した「遠隔臨場ドローンシステム」を開発したことを発表しました。

本システムは、遠隔監視システム「SENSYN CORE Monitor」を元に建設現場の遠隔臨場向けに開発したシステムです。遠隔・複数の拠点からドローンが撮影するリアルタイム映像を確認しつつ、カメラの撮影方向やズーム倍率を自由に操作できる特徴があります。

センシンロボティクスとフジタは、徳島県小松島市で施工中の「令和元-4年度横断道羽ノ浦トンネル工事」(発注者:国土交通省四国地方整備局)において本システムを試行し、ドローンの空撮映像を用いた高度な遠隔臨場(ウェアラブルカメラやネットワークカメラを活用し、映像と音声を用いて現場に行かずとも離れた場所から確認・立会を行うこと)ができることを確認しました。

図1:「遠隔臨場ドローンシステム」を使用した遠隔臨場(イメージ)

ドローンからの映像はFull HDに対応し、検査時に使用する写真撮影用巻尺の目盛り(1cmピッチ)を30m上空からモニタで視認することができます。ドローンの制御・通信には4G LTEを使用し、スムーズな操作と映像配信を実現しています。これにより、現在工数がかかっている施主の現場臨場業務を、現地に赴くことなく実施することができます。

今後はドローンの制御・通信に5Gを活用することで、さらなる映像の高画質化、通信の高速化 を推進すべく技術開発を継続する予定です。

開発の背景

国土交通省が推進する検査や立会などの遠隔臨場では、使用されるウェアラブルカメラやタブレットを現場の担当職員が準備し、監督官の指示でカメラの向きや撮影場所を移動する必要があり ました。また、撮影者やカメラの配置により撮影範囲も限定されてしまうことが課題でした。

本システムではドローン搭載カメラの撮影方向やズームの操作も可能で、広範囲に作業全体の様子や進捗状況が臨場確認できることはもちろん、監督官の意思で細部の監視も可能となりました。

本技術の特徴

本技術の特徴は以下の通りです。

  • リアルタイムかつ複数映像の表示、過去の遠隔臨場記録の再現が可能
  • 複数拠点からWebブラウザでアクセスすることでドローンの遠隔操作が可能
  • Webブラウザを使用して操作・映像確認が可能なため、アプリケーションをダウンロードすることなく、セキュリティの問題が解消

本技術の導入効果

本技術の導入効果は以下の通りです。

  • 従来の遠隔臨場に空撮映像情報を提供することで一層の高度化と効率化
    現場臨場・対面協議の削減、立会手待ち準備時間の削減
  • 母店(遠隔拠点)から経験豊かな担当者の現場内遠隔監視により安全品質事故の未然防止
  • 災害時には、遠隔拠点からの操縦でドローンのリアルタイム映像・地形情報を提供し、被災状況の早期把握を支援する業務に応用可能。また、夜間災害時にも対応できるよう赤外線カメラや高輝度ライトを使用した夜間飛行も可能。
写真1:Web遠隔制御ドローン運用状況
写真2:遠隔臨場で法長検尺
写真3:遠隔臨場でドローン操作

出典:株式会社センシンロボティクス「センシンロボティクスとフジタ、「遠隔臨場ドローンシステム」の リアルタイム映像で遠隔臨場を高度化・効率化を実現

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