ジョージア工科大学にて、複数の小型ドローンで荷物を配達する研究が進む

ジョージア工科大学にて、複数の小型ドローンで荷物を配達する研究が進む

アメリカ合衆国ジョージア州にあるジョージア工科大学では、複数の小型ドローンを使用した荷物の配達を研究しています。

日本でドローンが日常的に物を配達している姿は確認できませんが、オーストラリアやアメリカ合衆国などの一部地域では、日常的な運用が行われています。

そして、このような配達に利用されるドローンには、小型でありながら荷物を効率的に運ぶことが期待されています。

しかし、その理想はまだ遠いのが現状です。

先日、ドイツのドローン会社Wingcopterにより1回の飛行で最大3つのパッケージを複数の場所に配送できる全天候型ドローン「Wingcopter 198」を発表されました。

しかし、このドローンでさえ1回のバッテリーでは最大13ポンド(約5.9kg)の荷物しか運べないのが現状です。

そこでジョージア工科大学の研究チームは、小さなドローンが複数で協力し、重い物体を持ち上げるアルゴリズムを開発しました。

複数のドローンが状況に応じて協力し、荷物を運ぶことが可能になれば、大きな荷物を運ぶためだけに大型のドローンが必須にはなりません。荷物が重ければ複数のドローンが協力して配達、軽ければ1機で配達という形態を取ることが可能になります。

同一規格のドローンだけでもフレキシブルな配達が可能になり、ドローン配達の社会実装はより現実味を帯びていくでしょう。

ジョージア工科大学のJonathan Rogers(ジョナサン・ロジャース)准教授は、次のように述べています。

「ドローンが群れで行動する作業、例えばドローンライトショーなどでは、ドローン同士が互いにリンクしていなくてもフォーメーションで飛行しているように見えます。この状況では、個々のドローンの動きは、他のドローンの影響を受けません。しかし、複数のドローンで荷物を運ぶことは、この状況とは全く異なります。ドローン同士の運動が連携しているため、荷物にはさまざまな方向からの力が加わり、引っ張られます。複数のドローンで荷物を運ぶことは、とても複雑なのです。」

また、ロジャース准教授によると、十分な研究資金さえあれば今後5年以内には社会実装が可能になるとのことです。

出典:HORIZONS「Control System Helps Several Drones Team Up to Deliver Heavy Packages

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