農林環境専門職大学・農林大学校でドローン講習を実施 – ヤマハ発動機

農林環境専門職大学・農林大学校でドローン講習を実施 – ヤマハ発動機

2021年4月19日、ヤマハ発動機株式会社は農林環境専門職大学・農林大学校でドローン講習を実施したことを発表しました。

整備の行き届いた学内の天然芝グラウンドにて、産業用マルチローター(ドローン)の実技講習を受けているのは、静岡県立農林環境専門職大学・農林大学校の学生です。学生たちは、農林水産航空協会が交付する産業用マルチローター技能認定証を取得しようと、少し緊張した面持ちで送信機を握っています。

専門職大学は、学校教育法の一部改正により2019年度から新たに創設された大学の区分です。授業の3分の1以上は専門職の実習や実技を行いながら、卒業時には学士(専門職)の学位を取得することができます。

同大学は、明治33年に農業実務者養成の教育を始めて以来、再編を繰り返しながら120年以上の歴史を持つ農林大学校を引き継ぐかたちで創設された日本で唯一の農林業分野の専門職大学でもあります。

日本の農業は、労働力の減少や高齢化など、さまざまな課題を抱えています。この課題解決のため、農林業経営のプロであり、農山村地域社会のリーダーの養成を目指す同大学では、ロボット技術や情報通信技術を活用したスマート農業の教育や研究に力を注いでいます。農薬散布の省力化に直結するこのドローンオペレーター教習も、その一環として行われています。

ライセンスの取得を目指す学生の動機は様々です。

「就職時に有利になると考えたから。」という学生らしい回答もあれば、中には「ラジコンが好き。ドローンを飛ばしてみたかった。」というホビー志向の学生もいます。もちろん「すでに実家では散布にドローンを使っている。家業を手伝いたい。」という将来を見据えた後継者もいます。

教習を担当するのは、ヤマハ発動機株式会社の「ヤマハマルチローターアカデミー」の指導教官です。実績のあるカリキュラムに則って、Eラーニング形式の学科教習、独自開発のシミュレターによる基本操作の習得、そして実機によるトレーニングを重ねて技能検定へと進みます。

「シミュレーターはリアリティがあって緊張しました。なかなか思うように操作できなかったのですが、バーチャルで苦労したぶん、実機での教習は拍子抜けするほどリラックスして飛ばすことができました。」(女性の学生)。ライセンスの取得を希望する学生の数に男女の差はなく、「むしろ感覚が繊細な女性のほうがオペレーターに向いているかもしれない。」(インストラクター)といった声も聞かれました。

進化を続ける農業と、その担い手たちの若い力、明るい声の絶えない実習風景に日本の農業を切り拓く大きな活力を感じます。

出典:ヤマハ発動機株式会社「農林環境専門職大学・農林大学校でドローン講習を実施

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