メキシコ国境沿いに新しい壁が建設されるも、次はドローンで麻薬の密輸

メキシコ国境沿いに新しい壁が建設されるも、次はドローンで麻薬の密輸

The Washington Times(ワシントン・タイムズ)によると、アメリカ合衆国とメキシコ国境沿いの麻薬密輸業者は、ドローンを使用した密輸をしています。

麻薬密輸の方法がドローンに代わった理由は、国境沿いに建設された新しい壁です。新しい壁を建設されるばかりか、現在では一般的に使用されるルートも遮断されています。そのため、カルテルはドローンを使用して麻薬の密輸を行っています。ドローンは新しい壁を障害とせず、密輸の任務を遂行しているとのことです。

国境警備隊の連絡係りであるBenjamin Rodriguez(ベンジャミン・ロドリゲス)氏は、次のように述べています。

「私たちはドローンを視覚情報でしか捉えられないため、苦労しています。そのため、一般の人々にも不審なドローンを見つけた場合には連絡するように求めています。」

現状、ドローンを検知するレーダーなどは使用しておらず、完全に目視でドローンを見つけ、追跡しているとのことです。当然ですが、殆んどのドローンを見つけることができていないようです。また、麻薬密輸業者は国境警備隊の監視もしており、ドローンをおとりに警備が薄くなったメイン通りを強引に通過する可能性もあるとのことです。

この国境沿いには、カウンタードローンシステムの設置が不可欠となっています。しかし、システムの設置には多額の資金、広大な範囲への設置時間が必要です。例えば、DroneShield社のドローン検知レーダーは、検出範囲が5マイルです。国境の長さは約1,954マイルになります。つまり、少なくとも391ユニットのレーダーが必要になります。

しかし、これはあくまで最小限の規模です。検出範囲は5マイルですが、応答範囲は1.24マイルです。ドローンを効果的に捉えるのであれば、1,575ユニットが必要になります。これは、とても現実的な対処方法とは言えません。

今後、アメリカはどのようにメキシコからの麻薬密輸を防ぐのか、注目です。

出典元:The Washington Times「Border wall forces drug smugglers to turn to drones

ニュースの最新記事