2020年12月8日、ワシントン大学の研究者であるMelanie Anderson(メラニー・アンダーソン)氏は、匂いを正確に検出するドローン「Smellicopter」を制作しました。
「Smellicopter」には2本の小さなワイヤーが搭載されており、これが匂いを検知する役割を果たします。このワイヤーには、実際の蛾の触覚が使用されています。つまり、このドローンは本質的に匂いを嗅ぐことができます。
また、「Smellicopter」はこのアンテナと呼べるワイヤーを使って、障害物を避けながら匂いに向かって飛ぶこともできます。生物学的なセンサーを使用して、自律飛行できるドローンとなっています。
Melanie Anderson氏は、次のように述べています。
「Smellicopterでは、蛾の触覚を使用しています。通常、蛾は触覚を利用して空気中の化学物質を検出しています。この生物学的な反応は、人工のセンサーでは再現できません。つまり、Smellicopterは生物とロボットの両長所を備えたものになります。」
この実験では、正確な研究を実施できるようにするオープンソースのドローンが使用されています。実験の様子は、こちらの動画をご覧ください。
ドローンは匂いを検出すると匂いに向かって飛んでいき、匂いを検出しない場合は左に向かって飛行しています。また、左に障害物がある場合は右に移動するように自動に切り替わります。
将来的に、このドローンは瓦礫の下に閉じ込められた人の二酸化炭素を検出し、人命救助などをするドローンになる可能性があるとのことです。
出典元:DEPARTMENT OF BIOLOGY University of Washington「Melanie Anderson and Tom Daniel featured in UW News on their work on The Smellicopter」