メキシコのカルテルでは、DJIドローンにプラスチック爆弾「C4」を搭載し、爆撃ドローンとして使用しています。ドローンを離れた場所から操縦、敵地に到着したところで遠隔操作により爆発させます。
このドローンは、メキシコのテパルカテペク市(Tepalcatepec)にて、カルテルが放棄したと見られる装甲車から発見されました。車内からは、3台のDJIドローン「Mavic 2 Zoom」、2台の送信機、多数のプラスチック製の容器に入れられたC4、遠隔爆破の信号を送る携帯電話などが発見されました。
発見されたドローンやC4の様子はこちらになります。
C4の容器にはボールが詰め込まれており、これが爆発時に散弾のように機能することが分かります。また、Mavic 2とC4が戦で繋がり、ここに携帯電話で信号を送ることで爆弾が起動することが分かります。
地元警察によると、以前は敵の領土を爆撃するために小型飛行機を使用されていました。そのため、警察は航空監視を強め、小型飛行機を規制しました。結果、小型飛行機は使われなくなりましたが、現在のドローンによる爆撃が主流となりつつあるそうです。このドローンによる爆撃は、中東で見られた手法の縮小版と言えるでしょう。
悪意のある人々の手にドローンが渡ることで、本来の用途とは異なる危険な使われ方がされています。これはドローンだけでなく、全ての優れたテクノロジーで行われている弊害です。場合によっては、技術の進歩を阻害することにも繋がります。
出典元:EL UNIVERSAL「CJNG usa drones con explosivos C4 y balines como forma de ataque」