CIAがソビエト連邦偵察用ドローン・プロジェクトの資料公開

CIAがソビエト連邦偵察用ドローン・プロジェクトの資料公開

先日、CIAが1974年に使用される予定だった偵察型ドローンの資料を公開しました。この偵察型ドローンは鳥型の見た目をしています(上記画像参照)。

資料によると、このドローンによる偵察プロジェクト「Project Aquiline(プロジェクト アクイリン)」の発足は、1966年に始まりました。プロジェクトの目的は、ソビエト連邦でのスパイ活動です。ソビエト連邦の上空を有人飛行するのはリスクが高く、無人航空機でのスパイ活動が提案されたのです。

1966年に開始した「Project Aquiline」は、1967年から1968年の2年間は飛行試験で終えています。そして、1969年から1974年の6年間には、様々なバリエーションでの飛行試験が行われていました。当時、このドローンはエリア51で管理されていました。

CIAは18台の鳥型ドローンを準備、飛行試験・ドローンの開発が順調に行けば、このドローンは1975年に現場で使用される予定でした。しかし、この時代を先取ったプロジェクトは、費用の問題を原因に破棄されました。

当時ドローンを製造していたMcDonnell Douglas(マクドネル・ダグラス)氏は、1100万ドルの予算を受け取ったものの、CIAの理想とするドローンの完成には、1億1000万ドルが必要だと回答しています。「Project Aquiline」の責任者Lt Col John H. “Hank” Meierdierck氏は、この数値は誇張されているとしたものの、最終的にはプロジェクトを破棄しています。

当時のアメリカ合衆国のプロジェクトは失敗に終わりましたが、鳥型ドローンを偵察機として使用する案は、最近でも使用されています。奇しくもロシアが、フクロウ型の偵察用ドローンを軍事関係者に向けて公開しました。

また、北大西洋条約機構(NATO)の国々では超小型ドローンを歩兵が所持するようになっています。

出典元:Forbes「CIA Reveals Details Of Bird-Like 1970s Stealth Drone — With Planned Nuclear Propulsion

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