パキスタンのバッタ被害を抑えるべく中国がDJIドローン「T16」を寄付

パキスタンのバッタ被害を抑えるべく中国がDJIドローン「T16」を寄付

2020年7月23日、中国の農林水産省はパキスタンの食糧安全保障・研究省へDJIの農業用ドローン「T16」を12台寄付しました。現在、パキスタンではサバクトビバッタの被害、それに伴う食糧危機への不安があります。※「T16」は日本未販売のドローンです。

東アフリカからはじまったサバクトビバッタの問題は、西アジア、南アジアに広がり、ケニア、エチオピア、イラン、イエメン、インド、パキスタンなど10カ国以上に広がっており、過去20年間で最悪の事態となっています。

2020年2月11日には、国連食糧農業機関(FAO)が食糧危機を防ぐために、サバクトビバッタの被害に警告、サバクトビバッタへの対処は最も優先するべき行動のひとつであると発表しました。被害の様子に関しては、こちらのニュース映像をご覧ください。

インドにおいては、ドローンの利用に否定的だった政府が遂に重い腰を上げ、サバクトビバッタの被害を抑えるべくドローンの使用を開始しました。

今回寄付されたDJIドローン「T12」は、パキスタンにおいて初の農業用ドローンとなります。ドローンの使用に関しては、DJIの農業ドローン部門のスタッフが技術的なサポート、飛行スキルのトレーニングを行う予定です。

中国にあるパキスタン大使館Ahmad Farooq(アフマド・ファルーク)氏は、次のようにコメントしています。

「パキスタンでは、歴史的に見てものサバクトビバッタの被害は珍しいことではありません。しかし、今回の被害は農業従事者への生計に深刻な影響を与え、国家への経済的な打撃となっています。DJIのT16はこの被害を解決するのに役立ちます。また、専門スタッフによる支援も非常に有り難いです。」

中国は既にサバクトビバッタの被害に取り組んでおり、今年の3月5日にはデータ収集を終えています。4月から5月はサバクトビバッタの繁殖期にあたり、今月中旬以降に再度サバクトビバッタによる被害が予期されています。今回のパキスタンへの寄付は、この第二波に備えるためのものになります。

中国の農林水産省の馬紅塔(マ・ホンタ)氏は、次のように述べています。

「今回寄付したドローンは、中国でも実績のあるサバクトビバッタの被害を食い止めることのできるドローンです。DJIは世界のドローン業界をリードするリーディングカンパニーであり、優れたドローン技術を持っているメーカーです。パキスタンのサバクトビバッタの被害を食い止めるだけでなく、スマート農業などの技術も提供できます。」

DJIの農業ドローンのマーケティングおよびセールスディレクターであるChen Tao(チン・タオ)氏は、次のように述べています。

「前回のデータから、T16が最適なドローンだと判断しました。T16は毎時最大150ムーの面積に農薬を散布できます。サバクトビバッタの被害を最小限に抑えることができるでしょう。今回、パキスタンのサバクトビバッタの被害を抑えることに選ばれたのは光栄ですが、失敗は許されません。」
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出典元:环球网「“把中国最先进农业装备用于巴基斯坦治蝗!”12台大疆植保无人机援巴

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