オーストラリアの南東部に位置するニューサウスウェールズ州では、サメなどの海洋生物からビーチに訪れた人々を守るため、ドローンやその他関連機器に対して550万ドルを投資しています。
ドローンは海岸線を継続的に監視しており、早期にサメを検出する役割を果たしています。
検出されたサメの情報は、ビーチに訪れた人々にすぐに伝わるようになっており、これにより事故を未然に防いでいます。
使用されているWestpac Little Ripper Lifesaver社のドローンは、AIを使用してサメを検出でき、その精度は90%にも及びます。
検出する海洋生物はサメにとどまらず、イルカやクジラなどその他15種類の海洋生物を検出、区別することができます。使用されているAI「Shark Spotter」で識別できないのは、人間やその他のオブジェクトのみとなっています。
また、ドローンは海の脅威であるサメの検出だけでなく、他の生物も検出できるため、昨年に比べて対象の海洋生物の増減数も把握することができます。
開発に関わったシドニー工科大学のMichael Blumenstain(マイケル・ブルーマンステイン)教授は、次のようにコメントしています。
「このドローンは、サメとイルカの違いを非常に高いレベルで検出できます。さまざまな種類の海洋生物がいる中で、サメを的確に検出できるのです。」
ニューサウスウェールズ州の農業大臣であるAdam Marshall(アダム・マーシャル)氏は、サメとドローンについて次のように述べています。
「私たちの最優先事項は、ビーチの人々の安全を保つことです。そのために、サメのリスクを減らす戦略を展開しています。結果的に、私たちの取り組みは世界をリードする研究となり、現在ではドローンが効率的に海を監視し、サメを検出しています。」