2020年6月10日、スペインのドローン会社であるQuaternium Technologies社は、車のスペアタイヤをドローン配達する動画をYoutubeにて公開しました。
この動画では、人気の無い山道で車がパンクするところからはじまります。
パンクに困った男性はトランクを開けてスペアタイヤをチェックしますが、スペアタイヤは積み込みされていません。その後、男性は車の整備士にスペアタイヤを送るように連絡します。整備士はドローンのロープにスペアタイヤをくくり付け、ドローンを飛ばします。スペアタイヤをぶら下げたドローンは山々を超え、パンクで困っている男性の下にスペアタイヤを届けます。そして、タイヤ交換を完了するという動画です。
使用されているドローンは、同社の代表ドローン「HYBRiX 2.1(ハイブリックス 2.1)」です。
HYBRiX 2.1は、電気とガソリンをエネルギーとするハイブリッドドローンです。
そのため、電気だけで駆動するドローンよりも飛行時間が長いのが特徴で、約2時間の長距離飛行を難なくこなす特殊なドローンとなっています。
設定次第では飛行時間を伸ばすことも可能であり、同社はHYBRiX 2.1を使用し、8時間10分フライトするという世界記録も創っています。なお、この世界記録ではドローンはその場でホバリングしているのみとなっています。
世界記録設立の様子は、こちらの動画をご覧ください。
同社はHYBRiX 2.1を救命や農業などの分野で使用できるようにしていますが、これだけフライト時間が長いのであればドローンによる貨物輸送や配達も可能でしょう。
また、今回はドローンに取り付けたロープにタイヤをぶら下げての配達でしたが、今後サービスが本格的になっていけば、専用ケースによる安全な配達となる可能性もあります。今後も同社の動向から目が離せません。
出典元:Quaternium Technologies「HYBRiX 2.1 to the Rescue!」