ドローンの利用で食品製造施設の衛生管理、MITイノベーション賞を受賞

ドローンの利用で食品製造施設の衛生管理、MITイノベーション賞を受賞

先日、今年で6年目を迎えるMIT Food and Agribusiness Innovation Prize(MITフード アンド アグリビジネス イノベーション プライズ)の受賞者が発表されました。

MIT Food and Agribusiness Innovation Prizeは、マサチューセッツ工科大学のFood and Agriculture Club(食品と農業クラブ)が主導となり、アメリカ合衆国の大学院生が持続可能性な食品や農業に関する技術や新製品を開発することを目的として開催されているコンテストです。

ここで披露された学生たちのアイデアは、企業が事業計画に組み込んだりするなど、世界的にも影響力を持つコンテストとなっています。

今年は7チームが決勝に進出し、チーム「Human Dynamics」が優勝しました。

チーム「Human Dynamics」は、食品製造施設の日々の衛生管理のために、自動ドローンが洗浄液や消毒剤を噴霧するアイデアを提出していました。これは米国だけでも30億ドル規模のソリューションになります。

一般的な大手食品メーカーは、年間1,300万ドルを食品製造施設の衛生管理に費やしています。そして、稀に発生する人為的なミスは800億ドル相当の問題に進展する可能性があります。衛生管理を自動で行うドローンに代替することができれば、この費用的な問題や人為的な問題を軽減、あるいは無くすことができます。

このシステムを設計したプログラムの共同創設者であるMITのTom Okamoto(トム・オカモト)氏は、次のように述べています。

「私たちの考えたプロジェクトは、現在人間が行っている清掃作業を補完しながら、反復作業として自動化できるように設計されています。また、清掃作業員は衛生状態の検査、設備の準備などの場所で引き続き仕事を続けることもできます。」

なお、チーム「Human Dynamics」のプロジェクトは、すでにいくつかの実証実験を行っており、この夏には地元の食品生産者や流通業者にて試験実装される予定です。

出典:MIT News「Robotic solution for disinfecting food production plants wins agribusiness prize

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