ドローンで逮捕されないための必要最低限の法律の知識とフライト前の準備

ドローンで逮捕されないための必要最低限の法律の知識とフライト前の準備

ドローン飛ばして逮捕された人のニュースがたまに話題になります。

なぜ、ドローンを飛ばして逮捕されるのでしょうか?

それは法律やルールを守っていないから、事故を起こしてしまったからです。

法律やルールを守り、事故を起こさなければ、ドローンは楽しく安全に飛ばせます。

本記事では、ドローンを飛ばして逮捕されないための「航空法」に関する最低限の知識と事故をしないためのフライト前の準備について解説していきます。

こんな方におすすめです。

  • ドローンを購入したばかりの方
  • ドローンに関する法律を知らない方
  • ドローンを外で飛ばしたことがない方

ドローンの法律「航空法」

航空法とは?

航空法とは、200g以上の無人航空機(ドローン)を飛ばす場所や条件を取り決めた法律です。ドローンに関する法律で、一番重要な法律になります。※2022年6月から100g以上に変わります。

ドローンの登場により改正されたこともあり、「改正航空法」と呼ばれることもあります。

国土交通省から航空法の概要に関する冊子が配布されています。こちらは非常に簡潔かつ丁寧に描かれていますので、参考にしてください。
国土交通省 | 航空法概要ポスター.pfd

それでは、航空法の内容を簡単に説明していきます。

8つの飛行禁止空域

ドローンのフライトに関して取り決めた法律「航空法」では、以下のフライトが禁止されています。

  1. 空港周辺
  2. 緊急用務空域
  3. 150m以上の上空
  4. DID(人口集中地区)
  5. 国の重要な施設等の周辺
  6. 外国公館の周辺
  7. 防衛関係施設の周辺
  8. 原子力事業所の周辺

1〜4の空域でドローンを飛ばしたい場合、国土交通大臣の許可が必要です。また、 空港周辺、150m以上の空域、DID(人口集中地区)上空等では、飛行許可があっても緊急用務空域を飛行することはできません。詳細は国土交通省航空局ホームページをご覧ください。

また、1と5~8の施設の周辺で飛行させたい場合、施設管理者等の同意や都道府県公安委員会等への事前通報が必要となります。詳細は警察庁ホームページをご覧ください。

8つの飛行ルール

また、航空法はドローンを飛ばす際の8つのルールを取り決めています。

  1. 飲酒時の飛行禁止
  2. 危険な飛行禁止
  3. 夜間での飛行禁止
  4. 目視外飛行禁止
  5. 30m以上の距離の確保
  6. 催し場所での飛行禁止
  7. 危険物輸送の禁止
  8. 物件投下の禁止

3~8の方法でドローンを飛ばしたい場合、国土交通大臣の承認が必要です。詳細は国土交通省航空局ホームページをご覧ください。

航空法で取り決められた飛行禁止空域を、地図上に表示してくれるアプリがあります。アプリはいくつかの種類がありますが、おすすめは楽天AirMap株式会社が提供しているアプリ「Air Map」です。
Air Mapダウンロード | iPhone
Air Mapダウンロード | Android

フライト前の準備

ドローンを外で飛ばす際には、事故を未然に防ぐための準備が必要です。

フライト前のチェックシートが、国土交通省から公開されています。
国土交通省 | UAVチェックシート.xls
※UVAとは、Unmanned aerial vehicleの頭文字で、ドローンのことです。

このチェックシートの利用を心掛けていれば、急な墜落事故などを未然に防げます。

面倒かもしれませんが、フライト前の利用を心掛けましょう。

天候・風速の確認

まず、フライト前に現地の環境を確認してください。基本的にドローンは防水ではありません。

雨天時にドローンを飛ばさないことはもちろんですが、霧の天候下でもドローンを飛ばしてはいけません。霧の水分は故障の原因にもなり、視界不良はセンサーの誤作動の原因になります。

また、風速の確認を必ず行ってください。風速計はお手頃な価格で購入できますので、ドローンを飛ばす際は携帯しましょう。

耐風性能はドローン毎に異なります。自分のドローンがどれだけの風に耐えられ、どれ以上の風で操縦できなくなるのか把握しておきましょう。

機種耐風性能
Tello公表無し
Spark7.8 m/s
Mavic Air10 m/s
Mavic 2シリーズ8.0〜10.7 m/s

※Telloの耐風性能は公開されていませんが、少なくともSparkよりも耐風性能は低いです。

ドローンの状態の確認

現地の環境が確認できたら、次はドローンの状態を確認をしてください。

ドローンの墜落事故の原因には、通信障害、バッテリー切れ、整備不良などドローンの状態異常に関する事故が多く起きています。

UVAチェックシートを利用し、本番のフライト前に動作確認を行ってください。
国土交通省 | UAVチェックシート.xls

また、ドローンの離着陸の際は、ランディングパッドの使用を推奨します。ドローンの離着陸の際に、小石や砂を巻き上げるのを防いでくれる他、周囲にドローンが飛んでいることを伝える手段にもなります。

フライトを終了したら、UVAチェックシートを利用した離着陸後確認も必ず行うようにしましょう。

以上、逮捕されないための改正航空法の知識と、事故をしないためのフライト前の準備について解説してきました。

次回は、事故を起こした時に助けてくれるドローンの保険について解説していきます。

ドローン入門の最新記事